エボラ出血熱とは

1976年に南スーダンで初めて流行

1976年に南スーダンで初めて流行

エボラウィルスとは、フィロウィルス科というひも状やU型など様々な形態をしたウィルスの一種で、80~800nm(ナノメートル)という大きさの急性ウィルス性感染症です。因みに、1ナノメートルは10億分の1メートルということ。

初めてエボラ出血熱が確認されたのは1976年6月で、南スーダンの西エクアトリア州にあるヌザラという町でした。倉庫番の仕事をしていた男性が、39度の熱を発症し、腹部や頭の痛みを訴えて入院。

感染者数284人中151人が死亡

感染者数284人中151人が死亡

その後消化器や鼻から大量の出血をして死に至っています。更に、その男性と接触した2人も同じ症状を訴えて感染し、それらの血や医療器具などを通して感染が拡大しました。

ヌザラでの最終的な被害は、感染者数284人中151人が死亡するという結果に終わりました。

初感染者の出身地のエボラ川が名前の由来

初感染者の出身地のエボラ川が名前の由来

エボラの名前の由来は、最初に感染した男性の出身地付近を流れるザイール(現コンゴ民主共和国)のエボラ川に因んで「エボラ出血熱」と名付けられました。

エボラ出血熱は、予兆もなく突然やってくる細菌で、アフリカだけで10回流行しています。そのため、治療や発見が遅れ、致死率は50%から90%と非常に高い確率で死に至らしめます。

バイオセーフティレベル4の最も危険なウィルス

バイオセーフティレベル4の最も危険なウィルス

他のウィルスと異なるところは、体内に入ると免疫系統をかき乱して生体の防御システムをすり抜けるため、感染を爆発的に拡大させる要因となっています。

また、体内のたんぱく質を分解して強い毒性を放ち、免疫系統を操作して血管を攻撃するため、体内の臓器を融解して機能不全に陥らせ、死に至らしめます。

そのため、WHO(世界保健機構)では、リスクグループをバイオセイフティレベル(BSL)を一番危険なレベル4と指定しています。

エボラ出血熱の流行とは?現在も世界ではまだ終息していない

1976年6月:スーダン ヌザラ、マリディ 感染者284人 死者151人 致死率53%

1976年8月:ザイール(現コンゴ民主共和国) 感染者318人 死者280人 致死率88%

1979年:スーダン ヤンピオ 感染者34人 死者22人 致死率67%

1995年:ザイール キクウィット 感染者315人 死者250人 致死率79%

2000年~2001年:ウガンダとスーダンの国境グル 感染者425人 死者225人 致死率53%

2001年~2002年:ガボン・コンゴ共和国 感染者97人 死者73人 致死率75%

2007年:カサイ・オクシデンタル 感染者264人 死者187人 致死率70%

2008年:コンゴ民主共和国 感染者32人 死者14人 致死率43%

2011年~2012年:ウガンダ 感染者32人 死者22人 致死率69%

2014年2月~:ギニア・シエラレオネ・リベリア・ナイジェリア・セネガル・アメリカなど複数国 感染者28512人 死者11313人 致死率40%

2018年:コンゴ民主共和国 感染者211人 死者135人 致死率64%

コンゴ民主共和国では、2018年8月にアウトブレイク宣言が出されていますが、いまだに終息宣言は出されていません。そして2020年時点で合計「3392例」のエボラ出血熱の症例が報告されています。

この内、「2235例」が死亡し、致死率は「66パーセント」にも到達。現在もアウトブレイクと呼ばれる状態が続いています。

エボラ出血熱に対する日本の措置や現在とは

2014年の西アフリカエボラ出血熱流行の時の対応

2014年の西アフリカエボラ出血熱流行の時の対応

2014年の西アフリカエボラ出血熱流行の時は、日本もWHOアフリカ地域事務局の情報を元に、公にエボラの大流行を発表しました。また、成田国際空港でもエボラの知識を書いたパンフレットを置いたり、サーモグラフィーで入国者の検査を実施したりするなどの対処を行っていました。

また、8月8日に外務省では、ギニア、リベリア、シエラレオネなどの感染者の致死率が高い国に対して、「渡航延期勧告」と「退避検討勧告」を出しています。

感染が終息するまで予断を許さなかった状況でしたが、幸いにも日本国内でのエボラ出血熱の感染はありませんでした。

東京2020に備えての日本の体制とは

東京2020に備えての日本の体制とは

現在世界で流行しているコロナウィルスの影響により、国際オリンピック委員会ではオリンピックの延期の話が出ている状況ですが、どうなるのか不安ですね。

エボラ出血熱に対しての日本での対策は、危険性が高いとされる感染症の発生を抑えるため、海外の研究機関から「エボラ出血熱」「クリミア・コンゴ出血熱」「南米出血熱」「マールブルグ病」「ラッサ熱」の病原体を輸入。

保管することが許されている国内で唯一の施設、村山庁舎に保管するとしていました。しかし、現在はコロナウィルスの感染拡大を防ぐことの方がより重要となっているようですね。

エボラ出血熱の原因

サルを食べる習慣から感染

サルを食べる習慣から感染

エボラ出血熱は主にアフリカ中央部や南アフリカ、西アフリカなどを中心に流行しています。また、フィリピンでも豚とコウモリからエボラウィルスが検出されました。

宿主の特定には未だに至っていませんが、コウモリが有力視されています。エボラ出血熱が流行した現地では、サルの燻製を食べる習慣があるということ。

コウモリが自然宿主

コウモリが自然宿主

サルがエボラウィルスの宿主であるということは言われていませんが、エボラに罹ったサルを食べることで人間が感染したと報道されていました。

ガボンのフランスヴィル国際医学研究センターのチームが、ネイチャー誌に発表した論文では、オオコウモリ科のウマヅラコウモリやフランケオナシケンショウコウモリ、コクビワフルーツコウモリなどがエボラウィルスの自然宿主とされているようです。

空気感染はしない

空気感染はしない

エボラウィルスは空気感染しないため、患者の血液や体液などに直接触れることがなければ感染はないとしています。

エボラ出血熱の症状

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