フローレンス・ナイチンゲールは1860年頃からベッドの上での生活が常となりました。

そして、1863年に著書「Notes on Hospitals（病院覚え書き）」を出版しており、こちらは２冊目の作品となりました。

こちらはナイチンゲールが「病院建築の権威」と称されるようになったこともあり、病院経営の方法などが書かれている内容のようです。

フローレンス・ナイチンゲールですが、80歳頃の1901年に失明となってしまいます。

この失明は持病であった慢性疲労症候群から来たものという説も出ています。

フローレンス・ナイチンゲールは1907年、イギリス政府から「メリット勲章」が授与されました。

こちらのメリット勲章は文化の振興、福祉へ貢献があった者に贈呈されるもので、フローレンス・ナイチンゲールは女性初の受賞となっています。

ちなみにこのメリット勲章は日本では東郷平八郎や山縣有朋らが受章しています。

フローレンス・ナイチンゲールは1910年8月13日、ロンドンの自宅にて死去していまｓ．

享年90歳で亡くなっており、晩年のナイチンゲールの姿が写真に収められています。

フローレンス・ナイチンゲールの死因は明確ではないものの、死因は「慢性疲労症候群」に由来するものだと分析されています。

晩年は「虚脱状態」に悩まされていたそうで、多くの悲しみの声が寄せられたそうです。

フローレンス・ナイチンゲールの意思によって、イギリス・ハンプシャー州の聖マーガレット教会に葬られました。

また、ナイチンゲールの墓石には「F. N. Born 12 May 1820. Died 13 August 1910.」と描かれています。

わずかなイニシャルと生没年月日だけが記されており、フローレンス・ナイチンゲールらしい墓石のようです。

フローレンス・ナイチンゲールの功績として、統計学に基づくクリミア戦争で亡くなった人々の分析がありました。

そこで分かったのは「クリミア戦争で銃弾で死ぬ人々（赤・黒）よりも不潔で死ぬ人々（青）の方が多い」ということでした。

これをレーダーチャート（蜘蛛の巣グラフ）と言いますが、当時としては画期的な分析だったようです。

フローレンス・ナイチンゲールは独自の統計データから、クリミア戦争の被害者を最小限に留めることに成功しました。

これが現在の「統計学の誕生」に繋がったとされており、大きな学問の全身に貢献しています。

フローレンス・ナイチンゲールは生前に「ナイチンゲール誓詞」という看護論理を記しました。

これは現在のアメリカの看護業界で広く浸透しており、アメリカ看護倫理の原則となっているそうです。

短い文章ながら「看護師として忠実に仕事に尽くす」「悪いものを患者には薦めません」などが書かれています。

フローレンス・ナイチンゲールの功績として、他にも5月12日の「看護の日」があります。

この日はナイチンゲールの誕生日であり、日本の文化としてもナイチンゲールは影響していることが明らかです。

日本では看護の大切さを学ぶ大事な日であり、多くの看護病院でイベントなどが行われています。

看護師は非常にクリーンなイメージがあり、「白衣の天使」と呼ばれることがあります。

これは歴史から見てもフローレンス・ナイチンゲールの功績が大きくあることが分かります。

フローレンス・ナイチンゲールの家族ですが、父親の名前は「ウィリアム・ナイチンゲール」です。

ウィリアム・ナイチンゲールはイギリスの富豪であり、ジェントリーという階級の方のようです。

ジェントリーは別名「下級地主層」とも呼ばれ、社交界に参加するような層だったようです。

フローレンス・ナイチンゲールの母親ですが、フランシス・ナイチンゲールという方であることが分かっています。

フランシス・ナイチンゲールは父親と同じくジェントリーであり、裕福な家庭に育った方になります。

彼女は娘であるフローレンス・ナイチンゲールが富豪として振る舞うことを求めましたが、それは叶いませんでした。

フローレンス・ナイチンゲールには１人の姉がおり、名前はフランセス・パーセノペといいます。

姉のフランセス・パーセノペも妹フローレンス・ナイチンゲールの看護への道を反対したといいます。

しかし、ナイチンゲールはそれとは真っ向に対立し、家族の元を離れたようです。

フローレンス・ナイチンゲール家族がかつて過ごしたとされるのが、アメリカ・テキサス州の「エンブリー・パーク」になります。

ナイチンゲールが17歳頃であり、まだ看護師としての道は開かれていない状態でした。

フローレンス・ナイチンゲールは自身では家族を持たず、生涯独身を貫いた方として有名です。

当時のイギリス・世界は今よりも女性が不利な時代で、男女間で職業差別がありました。

そんな時代を勇敢に突き進んだのがフローレンス・ナイチンゲールで、彼女の功績は絶大なものがあると分かります。