佐川一政は大学時代に一度逮捕されていた!

そんな幼少期の佐川一政の心に芽生えたカニバリズム(人肉嗜食)の嗜好が、とうとう抑えきれなくなることに…。

佐川一政が和光大学在学中だった頃、中年のドイツ人女性宅に人肉食目的で無断侵入し、逮捕されているんですよね。

ただ、父親が多額の示談金を支払ったのでしょう、告訴されることはありませんでした。もしかするとこの時にきちんと裁かれていれば、「パリ人肉事件」は起こらなかったのかも知れませんね。

そして、1976年3月、関西学院大学大学院文学研究科英文学専攻修士課程を修了した佐川一政は、翌1977年からフランスへ留学し、1980年にパリ第3大学大学院比較文学専攻修士課程を修了。

引き続き、同大学院博士課程に在籍中だった1981年6月11日、パリ人肉事件が発生することになります。

パリ人肉事件の犯人・佐川一政のその後

精神病院を退院後の佐川一政はマスコミに引っ張りだこに

帰国後、すぐに精神病院に入院した佐川一政でしたが、結局、逮捕も裁判にかけられることないまま、15ヶ月の同病院を退院し、晴れて一般人としての生活が始まりました。

しかし、マスコミはそんな佐川一政を放っておかなかったんですよね。佐川一政をこぞって有名人として扱い、様々なメディアで取り上げられた他、月刊誌への連載や講演会などの仕事が途切れることはなく、小説家としても活動していたようです。

佐川一政と鉄拳さん

佐川一政と鉄拳さん

鉄拳さんの額に書かれた「肉」がシュールです

さらに、セクシービデオにも男優として出演していた他、テリー伊藤さん演出で、爆笑問題がMCを務めていた「佐川君の一週間」というビデオなどにも出演して話題になりました。

特に、1989年に起きた宮崎勤による東京・埼玉連続幼女誘拐事件では、「猟奇的な事件の理解者」としてマスコミに注目され、一躍脚光を浴びました。

また、1995年に起きた神戸連続児童殺傷事件の犯人である少年にも、多大な影響を与えたとも言われており、1997年には佐川一政自身も、この事件を題材とした「少年A」という著書を出版しています。

そんな佐川一政は、一時期の月収が100万円を越えるとも言われていましたが、そんな注目など長続きするわけもなく、2000年頃には仕事が激減し、生活費にも困るようになり、闇金にも手を出していたとも言われています。

また、人一人を殺害しておきながら、罰を受けることもなく、堂々とメディアに登場して生活を送っている佐川一政に対して、法で裁くことができないのであれば、社会的な制裁を与えるべきとの声も多かったようです。

これにより、かつては「再建の達人」とも讃えられた父親は退職を余儀なくされ、母親は世間の冷たい目を気にするあまり神経症を発症するなど、家族への影響も大きく、2005年になると、それまで佐川一政を金銭的に援助していた両親を相次いで亡くしています。

ただ、両親の遺産が3000万円ほどあったようで、弟の純氏と1500万円ずつ分け、それで借金を返済し、その後は生活保護を受けながら、細々と暮らしていたようです。

パリ人肉事件から38年、犯人・佐川一政の現在を映し出した映画が話題に

2013年に脳梗塞を発症して救急搬送されて以降、その後遺症により左足が不自由になり歩行が困難に…。そんな佐川一政を親身になって介護したのが、唯一の肉親である弟の純氏でした。

そして、事件発生から38年が経過した2019年7月、犯人・佐川一政とパリ人肉事件をテーマにしたドキュメンタリー映画「カニバ/パリ人肉事件38年目の真実」が公開され話題になりました。

この映画には、犯人である佐川一政本人が出演しているのですが、ポツリポツリとしか話すことができない兄・一政のスピーカー的な役割として、弟の佐川純氏もモザイク処理をすることなく、顔出しで出演しています。

佐川一政の弟・純氏

佐川一政の弟・純氏

加害者家族である以上、当然にして純氏も、両親同様に想像を絶する辛い思いをしたはずです。にも関わらず、なぜ佐川一政と絶縁しなかったのでしょうか?

また、加害者家族として、なぜ純氏は再び事件を掘り返すような企画に賛同するのみならず、自らの顔を晒してまで出演するに至ったのでしょうか?

弟である純氏はその理由について、次のように語っています。

自らを加害者家族に貶めた兄・一政を絶縁しなかったのには深い理由がある。自分たちの生育環境が兄のカニバリズム(人肉食)願望に火をつけ、それがのちの殺人という卑劣な犯行に繋がったと考えているからだ。

私たちの両親は非常に厳格で、親にとって都合の悪いものは子供たちに一切見せないという世界で育てられました。思春期になると性的なものに興味を持ちますが、そういった類もすべて禁止されていた。その抑圧が“ひずみ”として、結果的に兄や私に出てしまったのだと思う。

出典:YouTube

この映画は、第74回ベネチア国際映画祭でオリゾンティ部門審査員特別賞を受賞するも、各国の映画祭でプレミア上映された際には、途中退場者が続出したという問題作です。

ネット上での評判をみてみると、やはり賛否両論あるようですね。いくつか印象的なツイートを拾ってみると…。

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