1904年の風刺画

1904年の風刺画

『ガリバー旅行記』を模し、セオドア・ルーズベルトが棍棒を持ってカリブ海を歩き回る…。

このスローガンを直訳すると…「穏やかに話し、大きな棒(棍棒)も持ち運ぶ」となりますが、セオドア・ルーズベルトの次のような外交スタイルを表したものです。

「一見すると穏やかな物腰に見えるが、時に“軍事力”をチラつかせて他国に有無を言わせない強引な外交」

セオドア・ルーズベルトによる“棍棒外交”の代表例としては、パナマ運河着工やカリブ海政策、アメリカ艦隊の世界周航などが挙げられます。

パナマ運河を工事するセオドア・ルーズベルト

パナマ運河を工事するセオドア・ルーズベルト

時にセオドア・ルーズベルトは、強引とも言える外交手法を用いて、アメリカの権威を世界に誇示しました。

しかし、そんな強引な外交手法の対極として語られるセオドア・ルーズベルトの最大の功績の一つが、日露戦争の結果、日本とロシアの間で締結されたポーツマス講和条約に尽力したことです。

セオドア・ルーズベルトの日本との関係と評価について

親日家だったセオドア・ルーズベルトが日本とロシアの間を取り持った

日本の奇跡的勝利に終わった日露戦争ですが、日本はアメリカに講和条約締結の仲裁を依頼しました。

1905年にメイン州ポーツマスで行われた和平交渉は、およそ1ヶ月に渡って日本もロシアも妥協しない交渉が続くのですが、当時、親日家として知られていたセオドア・ルーズベルト大統領の尽力の結果、両国間にポーツマス講和条約が締結されました。

表面上はあくまで中立の立場として振る舞ったセオドア・ルーズベルトですが、実は内密に日本側に助言を与えるなどして協力した他、当時のロシア皇帝・ニコライ2世に親書を送るなどして、膠着状態だった日露間を粘り強く取り持ったそうです。

セオドア・ルーズベルトはこの仲介の功績が高く評価され、後にノーベル平和賞を受賞し、ノーベル賞を受賞した初めてのアメリカ人となりました。

ホワイトハウス内の大統領執務室隣室に、今も飾られているノーベル平和賞

ホワイトハウス内の大統領執務室隣室に、今も飾られているノーベル平和賞

日露戦争後の日本に脅威を感じたセオドア・ルーズベルトは…

セオドア・ルーズベルトは、ポーツマス講和条約締結の立役者となったことで、日米関係をより強固なものにするのですが、その反面、日本が極東における一大勢力になったことを実感することになります。

日露戦争後、日本に脅威を感じるようになったセオドア・ルーズベルトは、次第に日本を贔屓する心も薄れていくと、艦隊を日本へ寄港させるなどして、強大化しつつある日本を牽制するようになりました。

セオドア・ルーズベルト大統領のそのような姿勢は、後の排日移民法など移民排除の方針へと繋がっていくことに…。

結果的に日米両国は、後に太平洋戦争で戦うことになるため、セオドア・ルーズベルト大統領の外交関与が正しかったのかどうかという評価については、現在も賛否両論あるようです。

セオドア・ルーズベルトは1919年1月、就寝中に死去…死因は?

最期まで活動的だったと言われるセオドア・ルーズベルトですが、最晩年はニューヨーク州ナッソー郡オイスター・ベイで炎症性リウマチの治療のため、約2ヶ月半の闘病生活を送りました。

ところが、1919年1月6日、セオドア・ルーズベルトは就寝中に死去しています。死因は、冠状動脈血栓による心臓発作と言われています。

セオドア・ルーズベルトの息子・アーチ-氏は、兄弟に父親の死を伝える際、「The old lion is dead. (年老いたライオンは死んだ)」という文面の電報を送ったそうです。

また、当時の副大統領、トーマス・R・マーシャルは、偉大なる元大統領の死を、次のように伝えました。

「死は眠っている間にルーズベルトを連れて行かなければならなかった。なぜならば、彼が起きていたならば、戦いが生じたろうからだ」

まとめ

いかがでしたでしょうか。

歴代のアメリカ大統領の中でも、その精力的な活動と類い稀なるリーダーシップに基づく「カウボーイ」的な“男らしさ”から、今なお多くのアメリカ人から高く評価され、尊敬を集めているセオドア・ルーズベルト。

そこで今回、そんなセオドア・ルーズベルトは何したのか?世界史に残した功績と、親日家として知られていたセオドア・ルーズベルトの日本との関係や評価、その死因についてまとめてみました。

ジョー・バイデン米大統領

ジョー・バイデン米大統領

いまだ出口が見えないウクライナ危機にあって、アメリカが担っている役割は非常に重要だと言えます。

もしもセオドア・ルーズベルトが現在も存命中であり、アメリカ合衆国の大統領を務めていたとしたら…果たしてどんな手を打つでしょうか?剛腕で知られる彼をもってしても、やはり現在のロシアの暴走を止めることはできないのでしょうねぇ…。

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