試合は第3クォーターの時点で「 3 対 28 」と、ファルコンズ優勢のまま進んでおり、会場内ではファルコンズ圧勝ムードが広がっていました。

「さすがのペイトリオッツも今回ばかりはここまでか…」と誰ものが思ったその時、トム・ブレイディの2つのタッチダウンパスなどで勢いづいたペイトリオッツは、なんと試合終了まで残り57秒で「 28 対 28 」の同点に追いついてしまうんですよね。

そして、スーパーボウル史上初となったオーバータイム(延長戦)で、ペイトリオッツは奇跡の大逆転優勝を決めることになるのですが、第3クォーターから 25点差をひっくり返すという奇跡の逆転劇は、いまだにNFLの伝説となっています。

YouTubeにこの試合のハイライト動画があったのでご紹介しましょう。

特に、16分24秒あたりからのプレーが神がかっているんですよね。

トム・ブレイディのパスがディフェンダーにインターセプトされかけ、ファンブルしたボールをペイトリオッツの11番の選手が3人のディフェンダーに囲まれながらも奇跡的にノーバンドでキャッチして、パス成功になる場面です。

特に、延長に入ってからのトム・ブレイディの落ち着きっぷりはハンパありません。どんなビッグプレーが出ても常に沈着冷静で、着実にゲインを伸ばしていく姿は圧巻の一言に尽きます。

このような逆転劇を、これまでに何度も平然と繰り返してきたトム・ブレイディ。振り返ってみると、古巣ペイトリオッツに在籍した19年の間に成し遂げた、彼の偉業は次の通りです。

 ・ 9度スーパーボウルに出場して、6度優勝(NFL史上最多)
 ・ 4度のスーパーボウルMVP(NFL史上最多)
 ・ 3度のシーズンMVP(歴代2位タイ)
 ・ 満票でのシーズンMVP選出(NFL史上初の快挙)
 ・ 14度のプロボウル選出(オールスター選出)
 ・ 通算パス獲得ヤード歴代2位
 ・ 通算タッチダウンパス数歴代2位
 ・ 通算勝利数歴代1位
 ・ プレーオフでの通算勝利数歴代1位

まさに「GOAT」の異名に相応しい実績と言えますね。

バッカニアーズへの移籍後も奇跡を起こし続けるトム・ブレイディ

そんな伝説的な実績を残し、ペイトリオッツを常勝チームへと導いたトム・ブレイディでしたが、2020年にタンパベイ・バッカニアーズへ電撃移籍しました。

タンパベイ・バッカニアーズへ電撃移籍したトム・ブレイディ

タンパベイ・バッカニアーズへ電撃移籍したトム・ブレイディ

当時のバッカニアーズと言えば、ペイトリオッツに比べると戦力的にかなり劣っており、リーグ32チームの中では中の下あたりに位置していたのですが…

なんとトム・ブレイディが移籍したそのシーズンに、スーパーボウル制覇という偉業を成し遂げてしまったんですよね。

一方のトム・ブレイディが抜けたペイトリオッツは、地区3位と衰退していることから見ても、いかにトム・ブレイディが「チームを勝たせるQBか」と言うことがわかります。

そして、翌2021年シーズンも全く衰えを知らないトム・ブレイディは、44歳という最年長にして、パス獲得ヤード「 5,316ヤード 」、タッチダウンパス「 43回 」でリーグトップに君臨!パッシングのタイトルを獲得したリーグ最年長QBとなりました。

しかし、バッカニアーズはプレーオフに進出するも敗退してしまうんですよね。

そして、この記事の冒頭でご紹介した、2022年2月1日の引退発表に繋がるのですが、そのたった40日後に、引退の撤回を発表したトム・ブレイディのコメントにある、あのカッコいい言葉…

「終わっていない仕事があるんだ。やってやろうぜ」

この言葉の意味は、まさにそのことを指しているわけです。

結局のところトム・ブレイディの凄さってどんなところ?

どんなに緊迫した局面でも、飄々としてプレーを続けるトム・ブレイディ。一見すると、正直そんなに特別なことをしているようには見えません。

では、そんなトム・ブレイディの本当の“凄さ”というのは、どう言うところにあるのでしょうか?

トム・ブレイディは20年以上に渡って第一線で活躍し続けている

まず何よりも特筆すべきは、20年以上に渡って史上最高とも言われるパフォーマンスを維持している点だと言えますね。

防具でガードしているとは言え、激しくぶつかり合うアメフト選手の選手生命はそう長くなく、世界最高峰リーグであるNFL選手の平均選手生命は2~4年とも言われています。

そんな中でトム・ブレイディは、20年以上に渡って第一線で活躍し続けているんですよね。しかも、そのクオリティは衰えを知らず、むしろ進化し続けているとも言われています。

トム・ブレイディはチームを勝利に導く圧倒的な力をもつQBである

また、常に冷静沈着であり、どんな局面にあっても正確無比なパスを供給し続けるトム・ブレイディですが、その勝負強さは異常なほどで、その傾向はゲーム終盤の勝敗がかかった大事な局面ほど顕著になります。

つまり、トム・ブレイディは「チームを勝利に導く圧倒的な力をもったQB」なのです。

技術的には、いつでも投げられる体勢を整えていることはもちろん、様々なスローイングテクニックを持っていて、その場、その場に応じた最適な投げ方を瞬時に判断し、それを完璧に実行できるところに、トム・ブレイディの“凄さ”があると言われています。

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