名前：ジャンヌ＝ルイーズ・カルマン
生年月日：1875年2月21日
出身地：フランス

ジャンヌ・カルマンはこれまでの人類史上最も長寿だった女性で、1980年代から1990年代までに何度も長寿記録を塗り替えてきました。実際に彼女は1800年代の生まれで、ギネスブックにも記録されています。

また、現在も彼女の長寿記録は塗り替えられておらず、今後もなかなか記録は破られないのではないかと見られています。

ジャンヌ・カルマンは1875年2月21日にフランス・アルルに生まれました。彼女は船大工をしている父親と製粉業者の令嬢だった母親の間に三女として生まれ、兄弟には2人の姉と兄が1人いました。ちなみに同じ年に生まれた有名人には韓国初代大統領の李承晩、心理学者のカール・グスタフ・ユング、作曲家のモーリス・ラヴェルなどがいます。

ジャンヌ・カルマンは13歳のとき、画家として有名なゴッホが親族の画材店を訪れたことがあったようで、このとき彼は絵具と鉛筆を買っていったのだとか。のちに彼女は当時のことを「みすぼらしい服装で、酒癖が良くない人物だった」と語っています。また、同じ時期にエッフェル塔の建設も見届けていて、エッフェル塔は彼女が14歳のときに完成しました。

ジャンヌ・カルマンはその後、21歳だった1896年に結婚。その後は子供や孫にも恵まれ、幸せな結婚生活を送りました。彼女の結婚生活に詳しいことはわかっていませんが、おそらく専業主婦だったものと見られています。

ジャンヌ・カルマンは長寿がゆえに1965年には相続人がいなくなってしまったようで、以降は自身の所有するアパートを担保に毎月一定金額を受け取れる契約を公証人と交わし、以降は年金のような形で毎月2500フラン（現在の日本円で約33万円ほど）を受け取り生活を送りました。ちなみに彼女と契約した公証人は1995年に亡くなりましたが、彼女がまだ存命だったため、その後も支払い続けています。

ジャンヌ・カルマンは1986年6月20日にそれまでフランスで一番の長寿だったユージェニー・ルーが死去したことで「111歳119日」でフランスで一番の長寿になります。

その翌年には「112歳309日」でヨーロッパで一番の長寿となり、さらに翌年の1988年1月11日に当時114歳93日だったフローレンス・ナップという女性が亡くなり、「112歳324日」にして存命人物の長寿世界一となりました。

ジャンヌ・カルマンの家族構成は父親と母親、そして兄弟に2人の姉と1人の兄がいる6人家族。その後、自身が結婚してできた家族には旦那と1人娘がいます。また、彼女の孫はひとりで、彼女は家族全員の死を見送っています。

ジャンヌ・カルマンの父親は「二コラ・カルマン」という船大工をしていた人物。なんと彼女の父親もなかなかの長寿だったようで、93歳まで生きていたのだそうです。

彼女の母親は「マルグリット・カルマン」という女性で、実家は製粉業を営んでいたお嬢様でした。また、彼女の母親も当時としてはなかなかの長寿で86歳まで生きたのだそうです。

ジャンヌ・カルマンには長女マリー、次女アントワーヌ、長男フランソワという兄弟がいます。ですが、長女のマリーと次女のアントワーヌは彼女が幼い頃に亡くなっているようで、長寿ではなかったのだとか。

その一方で彼女の兄は長寿で、97歳まで生きたのだそうです。

ジャンヌ・カルマンが結婚したのは1896年。お相手はなんと彼女のはとこにあたる男性で、名前は「フェルマン・カルマン」と言います。年齢は彼女よりも7歳上で、1942年に74歳で死去しました。

ジャンヌ・カルマンの子供は娘がひとりいます。名前は「イヴォンヌ・カルマン」と言い、その後は軍人だったジョゼフ・ビイヨ大尉という男性と結婚しました。ちなみに彼女は娘を早くに亡くしていて、なんと「36歳」という若さで死去したのだそうです。

ジャンヌ・カルマンには「フレデリック・ビイヨ」という孫がいました。彼女の孫は医師として活動していたようで、それなりに優秀な人物だったことが伺えます。

ですが、1963年にオートバイ事故で亡くなり、以降彼女の相続人はいなくなってしまいました、ちなみに孫が死去したときの年齢は「36歳」です。

ジャンヌ・カルマンは健康に良くないとされるタバコを117歳まで吸い続けていたことがわかっていて、長年の愛煙家だったのだとか。彼女がタバコを吸い始めたのは20代の頃からで、いこうは90年ほどタバコを吸い続けていたことになります。ちなみに彼女がタバコをやめたのは火を着けてくれる介護者を気遣ってのことなんだそうです。

ジャンヌ・カルマンはタバコ以外にチョコレートも大好きだったようで、こちらも長年食べ続けていたのだそうです。ただ、彼女がチョコレートを食べる量はかなり多かったようで、なんと1週間で1㎏ものチョコレートを食べていたのだそうです。

ジャンヌ・カルマンはタバコや大量のチョコレートからもわかるとおりあまり健康的ではない食生活を送っていて、他にもオリーブオイルやワインなども好んでいたのだそうです。

ちなみに世界中の100歳以上の人に聞いた長寿の秘訣No.1は「伝統的な食事のアドバイスを無視する」だそうで、彼女もピッタリこれに当てはまるように感じます。

ジャンヌ・カルマンは非常に活発な高齢者だったようで、なんと85歳から「フェンシング」をはじめ、驚くことに100歳まで自転車にも乗っていたのだとか。また、施設に移った年齢は110歳で、年齢を重ねても衰えはほとんど無かったことが伺えます。

ジャンヌ・カルマンは1997年8月4日に死去しました。このときの彼女の年齢は「122歳164日」だったのだそうです。これは現在までの公式に残っている最高齢で、いまもまだ記録は破られていません。

ジャンヌ・カルマンは「122歳」という驚異的な年齢まで生きましたが、彼女の死因は一体何だったのでしょうか？これについては「老衰」と発表されていて、病気などではなかったことがわかっています。

そのため、彼女は死ぬ間際まで健康を保ち続け、ただただ老いによってなくなってしまいました。

ジャンヌ・カルマンは「122歳」という年齢まで生きたことは世界中で話題になりましたが、一部の学者たちは彼女の最高齢を「嘘」だと語り、本当に122歳まで生きたのかどうか調べることに。その結果、「娘が彼女になりすましていた」と結論付けられ、これは世界中のメディアで報じられることになりました。