前述したように、その後もゼレンスキー大統領は、国内世論を意識して、実現するはずもないECやNATOへの加盟を掲げ、核兵器の保有まで匂わすなど、プーチン大統領を煽りに煽った形となり…。

遂に堪忍袋の緒が切れたプーチン大統領は、2022年2月15日、ロシア下院が「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」を国家として承認するよう求める決議を賛成多数で採択。

そして同月21日、プーチン大統領は、この2国を独立国として承認する大統領令に署名するとともに、これらの地域で暮らすロシア系住民を、ネオナチ的なウクライナ政府から解放するために軍の派遣を指示したのでした…。

プーチン大統領

プーチン大統領

2022年02月21日、ウクライナ東部の親ロシア派支配地域の独立を承認する文書に署名するシーンです。

つまり、国内世論にばかり気を取られて失策を繰り返し、結果的にプーチン大統領に侵攻の口実を与えてしまったのは、他ならぬゼレンスキー大統領だったわけです。

こうして、そのあたりの経緯を振り返った場合、ゼレンスキー大統領が“無能”と呼ばれても致し方ないと言えそうですね。

ゼレンスキー大統領は暗殺の恐怖にも屈せず支持率がV字回復

しかし、いざロシアのウクライナ侵攻が始まってからのゼレンスキー大統領は、開戦直後の2月25にには、自身のテレグラムに次のコメントとともに、側近と一緒に首都キエフで撮影した動画を投稿しています。

「みなさん こんばんは 国の指導部はここにいる 大統領もここにいます」

さらに、翌25日にはTwitterを更新し、ウクライナ国民に対して徹底抗戦を呼びかけたのです。

「私はここにいる。降伏するつもりはない」
「母国の領土、真実、われわれの子どもたちを守り続ける」
「ウクライナに栄光あれ!」

国家存続の危機に瀕すも、怯むことなく国民を鼓舞し続ける指導者の姿に、かつて20%台にまで落ち込んでいたゼレンスキー大統領の支持率は、開戦直後の26~27日には実に91%に達し、脅威の上昇を見せたんですよね。

ロシア軍の圧倒的な軍事力の前に、当初、首都キーウはものの3、4日もあれば陥落するとも言われていたのですが、ゼレンスキー大統領はその後もキーウに留まり続けました。

そして、ウクライナ側の被害状況とロシア軍の非道っぷりを訴えるとともに、「自分も逃げずにキーウにいること」「ウクライナが善戦していること」を毎日のように動画に撮って投稿し、国内外にアピールし続けることに…。

レンスキー大統領に暗殺のリスクが報じられる

ロシアによるウクライナへの侵攻が始まって約10日後の2022年3月5日、米メディア「CNN」がゼレンスキー大統領がロシアにより暗殺されるリスクが高まっていることを報じました。

その驚くべき内容は次の通りです。

「暗殺ターゲットになっているのは、政府要人や大統領夫人など24人です。ゼレンスキー氏は最大の標的。過去3回の暗殺計画は、ロシア政府の情報機関『連邦保安局』の内通者からの情報で未然に防ぐことができたといわれています。しかし新たに1000人の暗殺部隊が投入されるとなると、これまでのようにはいかないでしょう……」

英国紙「タイムズ」によれば、この時までに少なくとも3度、ゼレンスキー大統領の暗殺計画が実行されたそうです。

幸い内通者からの情報により発覚し、未然に防ぐことができたようですが、今度は1000人規模の暗殺部隊が投入されたと言うもので、そのうちの少なくとも400人もの傭兵が、ゼレンスキー大統領の首を狙って首都キーウに展開したとも…。

これを受けて、アメリカのバイデン大統領らは、ゼレンスキー大統領に対して隣国・ポーランドへの亡命を支援する準備があると表明するのですが、現時点でゼレンスキー大統領に亡命の意志はないようです。

米・バイデン大統領

米・バイデン大統領

ゼレンスキー大統領が暗殺のリスクを負いながらも、ウクライナに留まり続ける理由について、軍事ジャーナリストの黑井文太郎氏は次のように説明しています。

「キエフが陥落の危機に陥れば、他の都市に移るでしょう。しかし亡命は、ゼレンスキー氏にとって最終的な選択だと思います。支えてくれる国民を置いて、自分だけ逃げる訳にはいかない。存在をアピールすることで、国民やウクライナ軍の士気を高めているんです。

もしゼレンスキー氏が亡命してしまえば、ウクライナには2つの政府ができることになります。ゼレンスキー氏の亡命政府と、ロシアによる傀儡政権です。国民は2つに割れ混乱を極める。対外的にもマイナス要素が大きい。現在支援してくれている諸外国から『ゼレンスキー氏では国内を掌握できない』とみなされ、見放される危険性があるんですよ」

ゼレンスキー大統領は無能どころではなく超有能な大悪人の可能性も…

ロシアによる軍事侵攻後も、暗殺の危険を顧みずに首都キーウに留まり、SNSを駆使して国民を鼓舞する一方で、西側諸国からは様々な協力とロシアに対する制裁を取り付けたゼレンスキー大統領。

また、世界の様々な国の議会にオンラインで出席し、熱い演説を披露した彼には、惜しみない拍手喝采が贈られ、西側メディアはこぞってゼレンスキー大統領を、あたかも英雄かのように報じています。

しかし、今回の軍事衝突が起こる前のゼレンスキー大統領は、一時は支持率が20%台にまで落ち込み、政治生命の危機すら囁かれていたようです。

と言うのも、2021年に公表された「パンドラペーパーズ」により、ゼレンスキー大統領は大統領在籍中の2年間で、約8億5000万ドルもの蓄財をしていたことが暴露されたからです。

さらに、オランダの「組織犯罪汚職報告書」は、ゼレンスキー大統領とその家族、そして、彼が立ち上げたテレビ番組制作会社「第95街区」は、バージン諸島に設立した幽霊会社を通じて、資金運用を繰り返していることを明らかにしています。

しかも、その蓄財は、ロシアの軍事侵攻が始まった後も、毎月1億ドルのペースで膨れ上がっているとも…。

かつて、“ヨーロッパ随一の汚職国家”と称されていたウクライナにおいて、そんな汚職体質を市民目線で是正してくれるものと期待されて大統領に選ばれたゼレンスキー大統領。

しかし、結局のところは“同じ穴のムジナ”に過ぎなかったことがわかり、「やっぱりコイツもダメだったか…」と、ウクライナ国民の落胆はいかばかりだったでしょう。

“汚職まみれの大統領”というレッテルを、まさに貼られかけたその時、ロシアによるウクライナ侵攻が始まり、一転して世紀の名指導者として世界の歴史に名を残しそうな勢いなわけです。

一介の教師が大統領に就任するという、ドラマ「国民の僕」以上にドラマティックな展開をリアルで再現していると言っても過言であはありません。

この報道が事実だとすると、国のため、国民のために自身の命すら厭わない…そんな強い意志を示し、国民に徹底抗戦を呼びかけているゼレンスキー大統領が、その裏で私服を肥やし続けていることになります。

その結果だけを見ると、ゼレンスキー大統領は、自身の支持率を上げるためだけに数々の失策を繰り返し、挙げ句の果てにプーチン大統領の逆鱗に触れ、ウクライナ侵攻の口実を与えてしまった…という無能極まりない大統領に見えます。

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