チャールズ・ポンジの生涯⑫~国際返信切手券の仕組みを活かして会社を設立

チャールズ・ポンジの生涯⑫~国際返信切手券の仕組みを活かして会社を設立

チャールズ・ポンジはビジネスマンとして失敗ばかりでしたが、ここでひとつのビジネスチャンスを見つけます。それは「国際返信切手券の仕組み」で、当時は切手の交換レートと実際の外貨交換レートに差があり、それで利ざやを得る方法を発見。

そこで彼は「セキュリティ・エクスチェンジ・カンパニー(SEC)」とうい投資会社を立ち上げ、切手の交換レートと実際の外貨交換レートの差を使って利益をドンドンあげていきました。

チャールズ・ポンジの生涯⑬~会社の儲けを聞きつけ、多くの投資希望者が集まった

チャールズ・ポンジの生涯⑬~会社の儲けを聞きつけ、多くの投資希望者が集まった

チャールズ・ポンジの立ち上げた投資会社は瞬く間に巨額の利益を得るようになり、その噂を聞きつけ、彼の元には多くの投資希望者が集まるようになります。

当時のアメリカは市場経済が急激に成長していた時期であり、みんな儲け話には敏感だったようです。

チャールズ・ポンジの生涯⑭~集めたお金を運用することはなかった

チャールズ・ポンジの生涯⑭~集めたお金を運用することはなかった

チャールズ・ポンジの会社には多くの投資希望者が詰めかけ、彼はわずか3ヶ月で「350万ドル(現在の価値で約4.5億円)」を集めます。ただ、彼がこのお金を投資で運用することはなく、一部の投資家へのみ配当を行い、残りはすべて自身の遊興費に使っていました。

このときは集まったお金で信託銀行も買収していて、規模を拡大していきました。

チャールズ・ポンジの生涯⑮~詐欺疑惑が話題に

チャールズ・ポンジの生涯⑮~詐欺疑惑が話題に

チャールズ・ポンジの会社は表向きはかなりの大儲けを出しているように思われましたが、当時彼のオフィスへ事務用品をレンタルしていた人物が「なぜ設けているのに事務用品がレンタルのままなのか?」と疑問を持つようになり、司法当局へこのことを訴えます。

これを機に彼の会社は新聞などのメディアで詐欺疑惑が取り上げられるも彼は余裕の姿勢を崩さず、変わらない生活を送っていました。

チャールズ・ポンジの生涯⑯~詐欺の実態が暴かれ破産

チャールズ・ポンジの生涯⑯~詐欺の実態が暴かれ破産

チャールズ・ポンジは詐欺疑惑が浮上したあと、その実態を突き止めるべく警察の捜査が入ります。ここで彼は記録と帳簿などが差し押さえられ、投資の実態がないことが判明します。

これにより彼と彼の会社が破産したことが政府当局から公表され、彼が行っていたのは詐欺だったことが判明しました。

チャールズ・ポンジの生涯⑰~詐欺容疑で逮捕

チャールズ・ポンジの生涯⑰~詐欺容疑で逮捕

チャールズ・ポンジは郵便制度を利用した詐欺容疑で逮捕。このときは詐欺罪で連邦刑務所に収容され、3年4ヶ月を過ごし、その後はマサチューセッツ州の州刑務所にて7~9年ほどの刑期を過ごしました。

ちなみに逮捕されたばかりの頃は「終身刑」が濃厚となっていましたが、妻の勧めもあってすべての罪を認めたことで刑期が軽くなったのだそうです。

チャールズ・ポンジの晩年について

チャールズ・ポンジの晩年①~仮釈放になるもフロリダで不動産詐欺

チャールズ・ポンジの晩年①~仮釈放になるもフロリダで不動産詐欺

チャールズ・ポンジは1925年に仮釈放を受け、その後は単身フロリダへと移り、そこで不動産会社を設立。当時のフロリダは土地ブームとなっていて、彼の元には不動産投資を申し出る顧客が殺到。

ですが、この不動産投資も詐欺だったようで、信託法と証券法に違反したとして逮捕されます。ここで彼は1年の刑を言い渡され、1500ドルの保証金支払い釈放されました。

チャールズ・ポンジの晩年②~商船の乗組員を装い逮捕

チャールズ・ポンジの晩年②~商船の乗組員を装い逮捕

釈放されたチャールズ・ポンジはその後に「タンパ」という街へと移り、そこでは頭を剃り、ひげを生やし、イタリア行きの商船の乗組員を装います。

ですが、このことはすぐに保安官に伝えられ、イタリアへ出航する前に逮捕。彼はマサチューセッツ州へと送り返され、7年間の刑期を務めました。

チャールズ・ポンジの晩年③~イタリアへの強制送還

チャールズ・ポンジの晩年③~イタリアへの強制送還

チャールズ・ポンジは刑期を全うしたあと、アメリカでの市民権をはく奪。釈放と同時にイタリアへと強制送還されることとなり、アメリカの地を去りました。

ちなみにこのとき彼の妻はアメリカに留まっていて、1937年に彼と離婚しました。

チャールズ・ポンジの晩年④~イタリアに強制送還されたあとはブラジルへと渡った

チャールズ・ポンジの晩年④~イタリアに強制送還されたあとはブラジルへと渡った

チャールズ・ポンジはイタリアへ強制送還されたあと、再起をかけて色々な計画を立てていたのだとか。ですが、どれも思うようにはいかず、貧乏な暮らしぶりは変わらなかったのだとか。

その後はイタリアからブラジルへと渡っていて、新天地にて第二の人生をスタートさせました。

チャールズ・ポンジの晩年⑤~ブラジルでは航空会社の代理店の仕事を始めた

チャールズ・ポンジの晩年⑤~ブラジルでは航空会社の代理店の仕事を始めた

チャールズ・ポンジはブラジルに渡ったあとはイタリアの航空会社の代理店事業を始めていて、順調な滑り出しを切ります。ですが、第二次世界大戦がはじまってからは航空会社の運航は停止に。

当然、彼の代理店としての仕事も無くなり、結局再起をすることは叶いませんでした。

チャールズ・ポンジの晩年⑥~自伝を書いたり、翻訳者として活動していた

チャールズ・ポンジの晩年⑥~自伝を書いたり、翻訳者として活動していた

チャールズ・ポンジは航空会社の代理店を辞めると、自伝を書くようになり、このときの自伝には当時どのようにして詐欺を働いていたのかがなどが書かれていたのだそうです。

ただ、彼は貧乏から脱出することはできず、時折翻訳者としても活動するなどしてなんとか食いつないでいました。

チャールズ・ポンジの晩年⑦~1940年以降は体の衰えがすごかった

チャールズ・ポンジの晩年⑦~1940年以降は体の衰えがすごかった

チャールズ・ポンジは1941年に心臓発作を起こし、ここから体はみるみる衰弱して衰えていったのだとか。とくに視力の衰えは顕著だったようで、1948年には完全に失明してしまったのだとか。

この頃は床屋をしている友人に支えられていたようで、完全にひとりで生きていくのは困難な状態だったようです。

チャールズ・ポンジの死去!死因は何だったのか?

チャールズ・ポンジが死去したのはいつ?

チャールズ・ポンジが死去したのはいつ?

チャールズ・ポンジが死去したのは1949年1月18日。彼はブラジル・リオデジャネイロの病院で亡くなったようで、享年66歳でした。

彼は亡くなる数年前から体調を崩していて、回復することはなかったようです。

チャールズ・ポンジの死因は何だったのか?

チャールズ・ポンジの死因は何だったのか?

チャールズ・ポンジの死因について詳しいことはわかっていません。ただ、生前は心臓発作を起こし、その後に失明。さらに脳出血を起こして左足と腕が麻痺するなど、体の状態はかなり悪かったようです。

そのため、何かしらの病気だったのは間違いないと思われ、その生涯に幕を閉じました。

チャールズ・ポンジは自身の葬式代を残して死去した

チャールズ・ポンジは自身の葬式代を残して死去した

チャールズ・ポンジは死去する前に自身の葬式代として「75ドル」を残していたようで、彼の持っていたお金はこれだけだったのだそうです。

一時は3ヶ月で「350万ドル」を集めたこともありましたが、最後はわずかなお金しかなかったのだそうです。

未完の原稿も残されていた

未完の原稿も残されていた

チャールズ・ポンジは生前に自伝を書いていたことで知られていますが、亡くなったときには「The Fall of Mister Ponzi」という題名の未完の原稿が残されていたようで、彼なりに最後に世間に伝えたかったことがあったのかもしれません。

亡くなる前年には記者からの取材にも応じていた

亡くなる前年には記者からの取材にも応じていた

チャールズ・ポンジは亡くなる前年の1948年にAP通信の記者からの取材にも応じていたようで、このときにはすでに失明していたことが伝えられています。

このときの取材の内容はわかっていませんが、最後まで世間の注目を集めていたのは間違いありません。

チャールズ・ポンツィ ドキュメンタリー

出典:YouTube

まとめ

ここまでチャールズ・ポンジの生涯についてまとめてみましたがいかがでしたか?彼は伝説の詐欺師として今日まで語られていて、その人生は波乱に満ちたものでした。

一時は巨額の富を手にしていましたが、亡くなるときにはすでにわずかなお金しかなく、病院にてひっそりと死去しています。

関連するキーワード

関連するまとめ

ペトロパブロフスク羆事件は嘘?本当?詳細やクマの大きさなど総まとめ

世界3大獣害事件とされる「ペトロパブロフスク羆(ひぐま)事件」について、その詳細が気になる方が多いようです。…

cyann3 / 22713 view

プリンストン大学出身の芸能人&有名人100選・日本人と海外別!衝撃ランキング【最新決…

プリンストン大学は、アメリカの中でも8番目に古い歴史ある大学で、アメリカの国内大学ランキングでは堂々の1位を…

maru._.wanwan / 6925 view

ソニー・ビーン一族事件は嘘?実在?洞窟や死刑を逃れた末裔と真相まとめ

ソニー・ビーンとは、15世紀頃にスコットランドに実在したとされる人物です。48人の一族がいて洞窟に住み、人間…

Mrsjunko / 19532 view

ピナトゥボ山の現在!火山の噴火・影響と日本の冷夏などその後を総まとめ

1991年にフィリピンのピナトゥボ山で起こった大噴火。その影響はすさまじく、フィリピンだけでなく、日本も「冷…

aquanaut369 / 1468 view

デーモン・コア事故の原因は?パロ画像の現場猫・被爆した被害者のその後や現在もまとめ

アメリカの秘密研究所「ロスアラモス研究所」で1945年8月と1946年5月の2度に渡って臨界事故を起こしたデ…

passpi / 4752 view

アステカの祭壇の心霊写真や場所!生贄や心臓・アンビリバボー・映画の話題まとめ

有名な心霊現象である「アステカの祭壇」について、場所と写真についての話題が挙がっています。また、生贄の心臓、…

cyann3 / 3492 view

イラク戦争の原因や死者数!間違いによる侵略でアメリカに責任?日本の対応・株価への影響…

多くの犠牲者を出したイラク戦争。この戦争はアメリカの強硬な姿勢も原因となっていて、最終的には「間違い」による…

aquanaut369 / 1458 view

同じカテゴリーの記事

同じカテゴリーだから興味のある記事が見つかる!

ロドニーピアーズ(日本人留学生射殺事件犯人)の現在!フリーズプリーズ事件とその後・海…

1992年にアメリカで起きた「日本人留学生射殺事件」はフリーズプリーズ事件としても有名です。この事件では犯人…

aquanaut369 / 5367 view

ロックフェラー家の資産!家系図やアメリカ5大財閥・邸宅を売却の話題まとめ

ロックフェラー家について、資産に関する話題が挙がっています。また、ロックフェラー家の家系図やアメリカ5大財閥…

cyann3 / 4303 view

タリバンとイスラム国の関係や違いを3つの視点から総まとめ

我々日本人にとってみれば、「タリバンもイスラム国も似たようなもの」との印象がありますが、よくよく調べてみれば…

passpi / 1481 view

マードック家殺人事件は実話!犯人の現在・家系図や相関図もまとめ

マードック家の家系図や相関図と、殺人事件の犯人の現在をまとめました。1世紀にも渡ってサウスカロライナ州ローカ…

Mrsjunko / 3193 view

リトル・ヘラクレスの現在!身長と体重・筋肉とステロイドの噂・家族(父親)や結婚・その…

8歳にして筋骨隆々とボディビルダーとして注目を集めたリトル・ヘラクレスさんですが、その後や現在にも注目が集ま…

sumichel / 2778 view

リンドバーグ愛児誘拐事件の真相~犯人の冤罪説や事件の裏側まとめ

伝説の飛行士チャールズ・リンドバーグの息子が誘拐されるという「リンドバーグ愛児誘拐事件」。その犯人に冤罪の疑…

Mrsjunko / 8453 view

イルミナティとフリーメイソンの違い!比較と日本との関係性まとめ

イルミナティとフリーメイソンの違いに関する話題が挙がっています。また、それぞれの比較と日本との関係性について…

cyann3 / 4258 view

アクセスランキング

人気のあるまとめランキング

スポンサードリンク

"); } })(jQuery);