ナワリヌイ氏は、治療を要求しても拒否されて、300日間もの間独房に収監されたと訴えていました。そのため、服役中に容態が悪化してしまいます。

それでも、亡くなる前の日の法廷ビデオでは、彼は比較的元気で笑顔を見せ、健康なように見えました。

ロシア最北端で最も厳しい刑務所の一つである、西シベリアのヤマロネネツにあるIK-3、別名「北極の狼」で、ナワリヌイ氏に何が起こったのかについてはロシアの説明と一致せず、不明確です。

ノバヤ・ガゼータ紙が引用したフェイスブックへの投稿で、ナワリヌイ氏の母親は、2月12日に最後に会ったとき、息子は「生きていて、健康で、幸せだった」と述べていました。

ナワリヌイ氏の死亡を聞きつけて、全国で慰霊の献花に訪れた人が拘束されています。

BBCでは、「モスクワで支持者が献花している場所は、ソ連時代に政治弾圧された犠牲者を追悼するモニュメントです。政権はナワリヌイ氏が殉教者になることに神経をとがらせています」とユーチューブの動画と共に報道。

2024年3月1日のアレクセイ・ナワリヌイ氏の葬儀が執り行われ、遺体はモスクワ南部のボリソフスコエ墓地に埋葬されました。葬儀から2日たった3日も、同氏の墓所ではたくさんの人々が弔問や献花をする様子が。

さらに、葬儀の行われた教会や墓地には、ナワリヌイ氏を追悼するために数千人の市民が集まり、多くの人が花を持ち、ナワリヌイ氏の名前や反政府のメッセージを連呼しました。

教会や墓地周辺にはフェンスが設けられ、警察官も多数出動。その後の週末にも、ナワリヌイ氏に敬意を表するために何百人も集まったということ。

ナワリヌイ氏の葬儀では全土で100人以上が拘束されており、弔問や献花をすることはリスクが伴うようです。弾圧で出国したナワリヌイ氏の側近らは、SNSで「愛をありがとう」と訪れた人に謝意を表す投稿がありました。

一方、17日の大統領選を控え、ロシア大統領府のペスコフ報道官は、2024年3月6日にロシアの民主主義が｢世界一｣だと宣言。

｢我々の民主主義に対する批判や、我々の民主主義はあるべき姿ではないという主張を我々はもはや許さない｣と若者たちに主張したということ。

ロシアの反民主主義国家は果たしていつまで続くのでしょう。