ピナトゥボ山噴火の影響③~経済社会の崩壊

ピナトゥボ山噴火の影響③~経済社会の崩壊

ピナトゥボ山の噴火で建物は倒壊し、道路などの交通機関が遮断。さらに避難所では病気が蔓延するなどして死者数が増加。周辺地域の経済社会は崩壊し、その損害額は日本円にすると約100億円となりました。当然地域社会の復旧には莫大な金額と時間がかかり、世界中から支援が集まりました。

ピナトゥボ山噴火の影響④~世界中の空を塵やほこりが覆った

ピナトゥボ山噴火の影響④~世界中の空を塵やほこりが覆った

ピナトゥボ山の噴火は20世紀最大と呼ばれていて、噴火の勢いで大量の塵やほこりが吹き上げられ、酸化した二酸化硫黄による硫酸エアロゾルは地球の成層圏へ流れ込むことに。

その量はなんと「約1700万トン」と言われていて、これは観測史上最大のことなのだそうです。

ピナトゥボ山噴火の影響⑤~オゾン層の破壊

ピナトゥボ山噴火の影響⑤~オゾン層の破壊

ピナトゥボ山の噴火は地球のオゾン層にまで影響を与えているようで、このときはオゾン層の破壊率が大幅に上昇したと言われています。これは大気に吹き上げられた塵やほこり、硫酸エアロゾルなどが原因とされていて、その影響から成層圏には大量の雲も発生したと言われています。

ピナトゥボ山のその後について

ピナトゥボ山のその後①~火山活動はその後も続いた

ピナトゥボ山のその後①~火山活動はその後も続いた

ピナトゥボ山はその後も火山活動が続き、低レベルながらマグマの噴出は1ヶ月も続いたのだとか。また、火山灰の噴出は2ヶ月ほど続いたようで、これらの火山活動はなんと翌年の1992年7月頃まで終わらなかったのだそうです。そのため、当時は学者たちの間で「再び噴火が起こる」という危惧が続きましたが、結局これ以降同じような大噴火は起こりませんでした。

ピナトゥボ山のその後②~カルデラの形成

ピナトゥボ山のその後②~カルデラの形成

ピナトゥボ山はその後、山頂部分にカルデラが作られます。カルデラとは火山活動によって作られた「凹地」のことで、「鍋」や「釜」に似ていることからその名が付けられました。

ピナトゥボ山の噴火で日本にも冷夏が?当時は米が大凶作だった?

ピナトゥボ山の噴火の影響で日本は冷夏に

ピナトゥボ山の噴火の影響で日本は冷夏に

ピナトゥボ山の噴火による日本にあったようで、1992年と1993年の夏は例年には無いほどの「冷夏」だったのだそうです。とくに1993年は梅雨時期にかなりの雨をもたらし、気象庁が梅雨を撤回するほど長く雨が続いたのだそうです。

また、このときの冷夏は例年と比べて「2~3度」気温が低かったようで、この冷夏の影響から「平成の米騒動」が起こることとなります。

日本は冷夏の影響から米が大凶作に

日本は冷夏の影響から米が大凶作に

1992年から1993年まで続いた冷夏は日本の米の収穫量に甚大な被害を与え、1993年には日本全国の米の需要量が1000万トンなのに対して、収穫量はなんと「783万トン」だったのだとか。

冷夏による日照不足と長い雨は米の農家にもっとも被害を与え、翌年の種籾が確保できない農家も現れるなど、とくに東北地方の農家の被害が多かったのだそうです。

1993年は日本中から米が消えた

1993年は日本中から米が消えた

1993年に起きた冷夏の影響で米作りに甚大な被害が出たことで日本は深刻な米不足に陥ります。このときは政府備蓄米23万トンが放出されましたが、それでも米が足りず、日本中から米が消えてしまいました。

当時は米屋には行列ができ、買い占めが深刻になったのも問題視され、1994年の年明けまでこうした事態が続きました。

政府は米の緊急輸入を開始

政府は米の緊急輸入を開始

冷夏による影響から米不足に陥った日本はタイと中国、アメリカから米の緊急輸入をすることになります。当時の日本政府は「コメは一粒たりとも入れない」と禁輸方針を示していましたが、深刻な米不足から輸入せざるを得ない状況に。

これにより日本の米不足は徐々に改善され、海外産の米が日本全国に出回ることとなりました。

タイ米が多く出回った

タイ米が多く出回った

冷夏による日本の米不足にいち早く対応してくれたのが「タイ」でした。これにより日本に大量のタイ米が輸入されることとなり、当時はタイ米が日本中に出回りました。

ただ、タイ米の味の評判は日本人にはいまひとつだったようで、このときはタイ米の袋の中にネズミの死骸や釘が見つかるなどして、衛生面が不安視されました。

外食産業にもタイ米が広まった

外食産業にもタイ米が広まった

冷夏による米不足は日本の外食産業にも影響を与えていて、このときはタイ米を料理に使用するレストランが続出。これは個人経営のお店だけでなく、大手も同じでセブンイレブンはタイ米を使った弁当を販売し、カレーライスのCoCo壱番屋もタイ米を使用した料理のキャンペーンを行っていました。

ヤミ米を販売する業者も出てきた

ヤミ米を販売する業者も出てきた

冷夏による米不足から当時はヤミ米(食糧管理法に違反して取引された米)を販売する業者も現れ、このときは半額以下の原価割れで販売するなどしていました。その後、ヤミ米の販売を行った業者は食糧庁から行政指導を受け、ヤミ米販売は収束してしまいました。

1994年に入り米騒動は収束した

1994年に入り米騒動は収束した

1993年は記録的な冷夏ということもあり、米不足が深刻となっていましたが、1994年6月に入ると沖縄県産の早場米が全国に出回るようになり、米騒動は収束していきます。

全国的にそれまでは店舗から米が消えていましたが、そうした事態も回復し、騒動は沈静化することとなりました。

1994年は打って変わって豊作に

1994年は打って変わって豊作に

冷夏による被害が酷かった1993年ですが、翌年の1994年には前年の冷夏が嘘のように猛暑となり、打って変わって米の豊作となりました。このニュースは日本全国のメディアで報じられ、米騒動は完全に終結。

また、冷夏を機に冷害に強い品種の開発もされ、耐冷性の高い「ひとめぼれ」や「コシヒカリ」が多く出回ることとなりました。

1994年は水不足に陥った

1994年は水不足に陥った

米不足が解消した1994年は例年にないほどの猛暑となり、雨も少なかったことで深刻な水不足に陥りました。この年は春先から日本各地で雨が降る日が少なく、梅雨時期の雨も例年の半分以下。7月から8月は日本中が猛暑となりました。

とくに九州から関東にかけての地域は猛暑日が続き、水不足がより深刻に。様々な地域で給水制限や断水が行われ、米以外の農作物にも大きな被害をもたらしました。

ピナトゥボ山の現在について

ピナトゥボ山のカルデラは現在湖になっている

ピナトゥボ山のカルデラは現在湖になっている

ピナトゥボ山は噴火のあとにカルデラができ、そこに雨水が溜まったことで現在は湖となっています。そこには多くの緑が戻り、とても大噴火を起こした火山とは思えない景色が広がっています。

ピナトゥボ山の湖は現在観光地に

ピナトゥボ山の湖は現在観光地に

ピナトゥボ山の湖はその美しさから現在は観光地になっていて、世界中から多くの観光客が訪れる場所となっています。湖の水はエメラルドグリーンに輝き、美しい景色を楽しむことができます。入山には契約書へのサインなどが必要で、今も大量に残る火山灰の荒野を歩いて向かうことになります。

Mt. Pinatubo Crater Lake - YouTube

出典:YouTube

まとめ

ここまでピナトゥボ山について噴火の様子や影響、現在までをまとめてみました。ピナトゥボ山は1991年に大噴火を起こし、その影響からフィリピンに多くの被害をもたらしました。当時は日本もその影響を受け、冷夏により米は不作となっています。

現在はカルデラに水が溜まったことで美しい湖となり、多くの観光客が訪れる人気スポットとなっています。今後も噴火の可能性はあるのかもしれませんが、末永く美しい景色が続いてもらいたいものです。

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