チャールズ皇太子とカミラ夫人が初めて出会ったのは、イングランドのウィンザーで行われたポロ大会でのことでした。

2人は一目で惹かれ合い、その後交際をスタートさせました。その関係はチャールズ皇太子が1971年に海軍に入隊するまで続いたそうです。

カミラ夫人は1973年7月に、イギリス陸軍のアンドリュー・パーカー・ボウルズさんと結婚。アンドリューさんは以前チャールズ皇太子の妹であるアン王女と付き合っていたことでも知られていました。

カミラ夫人のことを知る寄宿学校時代の友人である女優のリン・レッドグレイヴさんは、カミラ夫人のことをこう語っていました。

「カミラにとってはお金持ちと結婚することが一番の夢で、富裕層を満喫したいという気持ちが強かった」ということ。

1977年、チャールズ皇太子が16歳の時交際をしていたのがダイアナさんの姉であるサラ・マッコーコデールさんでした。

しかし1980年のダイアナさんとの出会いでサラさんとの関係を解消。ダイアナさんとの交際をスタートさせました。

サラさんとダイアナさんはそれ以降も仲の良い関係が続いていたそうです。そしてサラさんは「2人の関係には自分にも責任がある」として、キューピット役だったと主張していました。

1981年2月6日にチャールズ皇太子はダイアナさんにプロポーズをし、24日に正式に婚約発表が行われました。

その年の7月にチャールズ皇太子とダイアナさんは、世界が見守る中セント・ポール大聖堂での童話のような結婚式を挙げています。

後に放送されたダイアナ妃生前を振り返った番組『ダイアナ最後の100日間』で、ダイアナ元妃は挙式の時の様子を振り返って、挙式にカミラさんを呼ぶことは望んでいなかったにもかかわらず、カミラさんは出席したということでした。

その後チャールズ皇太子とダイアナ元妃の間に、1982年6月21日ウィリアム王子が、そして1984年9月15日にハリー王子が誕生します。

1986年になると、順調な関係を築いていたチャールズ皇太子とダイアナ元妃との間に問題が発生します。

チャールズ皇太子はカミラさんとの関係を復活させたのです。ダイアナ元妃もそれに気付いていたようで、パーティでカミラ夫人と対面したダイアナ元妃は「あなたとチャールズの間に何が起きているのか私は知っている」と言ったところ、カミラさんは「あなた（ダイアナ）は欲しいものをすべて手に入れている。これ以上何を望むのか」と聞いてきたそうです。

その答えにダイアナ元妃が言った言葉は「チャールズが欲しい」と言ったそう。これはジャーナリストのアンドリュー・モートンさんによって録音されたインタ―ビューテープでした。

1992年にチャールズ皇太子とカミラ夫人の電話での会話で、愛の会話をする録音テープが公開されました。これはタブロイド紙が「カミラゲート」と呼んだ事件です。

その1か月後、当時のイギリス首相であるジョン・メイヤー氏が、チャールズ皇太子とダイアナ元妃の間に問題があることを認め、別居したことを発表しました。

別居から2年後の1994年にチャールズ皇太子は、国営テレビのインタビューでカミラさんのことを自分の愛人であることを認めるインタビューを行っています。

ダイアナ元妃との関係は、修復が不可能なまでに壊れてしまったが、チャールズ皇太子はこの問題に決着がつくまではダイアナ元妃への貞操を守ったと自身の擁護をしていました。

カミラ夫人と当時の夫であるアンドリューさんは、1995年正式に離婚することを発表。2年間別居を続けてきた2人は、お互いに共有するものがないことに対して離婚の原因としていたそうです。

同時期にダイアナ元妃も「ダイアナ最後の100日間」で、ジェームズ・ヒューイットさんというポロ選手で、ダイアナさんの元乗馬教師との不倫を認めています。また同時にチャールズ皇太子とカミラさんの関係も赤裸々に語っていたということでした。

カミラさんとアンドリューさんの離婚から1年後の1996年に、チャールズ皇太子とダイアナ元妃の離婚が正式に発表されました。

その1年後にあの悲劇が訪れたのです。ダイアナ元妃の衝撃の交通事故でした。カミラさんがチャールズ皇太子の新たな女性として存在感を徐々に示すようになっていましたが、この事故で再びダイアナ元妃にスポットライトがあたります。

その後ダイアナ元妃の衝撃の死を巡り、チャールズ皇太子とカミラさんの関係は、注目を浴びないように配慮されたものとなりました。また、エリザベス女王も2人の関係を認めるまでには、相当の期間を要したようです。

2000年にようやくエリザベス女王がカミラさんの出席するパーティに参加したことから、2人の関係が公になります。

2003年にカミラ夫人はチャールズ皇太子が住むクラレンス邸に、正式に居を移します。そして2005年に2人の婚約が正式に発表され、同年の4月9日にウィンザー・ギルドホールで2人の民事婚が行われました。

結婚式ではウィリアム王子が新郎の付添人に、カミラ夫人の前夫とその2番目の妻がセレモニーに参加しました。エリザベス女王とエディンバラ公は欠席でしたが、ウィンザー城の聖ジョージ礼拝堂で行われた祝福の儀式やその後のお祝いには姿を見せていたということでした。