ファイアーボールオハイオ事故発生場所と概要

事故発生場所はオハイオ州コロンバス

事故発生場所はオハイオ州コロンバス

アメリカの西部オハイオ州コロンバスで2017年7月26日、移動遊園地のアトラクション「ファイアーボール」から乗客が転落するという事故が起きました。

地元紙のコロンバス・ディスパッチウェブ版では、1人が死亡し7人が怪我をして、内5人は重傷だと報じました。

座席の一部が外れて転落!

座席の一部が外れて転落!

ファイアーボールは、固定された支柱にぶら下がった座席が、振り子のように揺れ動く乗り物。その後、目撃者たちが撮影した動画がインターネットジュに投稿されました。

その時の様子は、座席の一部が外れて転落し、乗客数人も放り出されていたのです。幸い日本人に巻き込まれた人がいなかったということ。

当時のオハイオ州知事ケーシック氏は、この事故を受け、「フェア史上最悪の悲劇、深く悲しんでいる」と声明を発表。事故原因を徹底調査し、安全が確認されるまで全てのアトラクションを停止するよう州当局者に命じました。

オハイオ・ステート・フェアの最中だった

オハイオ・ステート・フェアの最中だった

その日は、7月下旬から8月上旬にかけてオハイオ州コロンバスで開催される、アメリカ最大のイベントである「オハイオ・ステート・フェア」だったということ。

そこに設置されていた移動遊園地での出来事でした。

亡くなったのは18歳の海兵隊員タイラー・ジャレル

亡くなったのは18歳の海兵隊員タイラー・ジャレル

唯一亡くなられた人は、18歳のタイラー・ジャレルさんという方で、この事故が起こる数日前に海兵隊に入隊したばかりでした。

海兵隊コロンバス募集所の軍曹は、「ジャレルは歩兵や戦闘工兵のようなタフな職務を希望する者の中でも、非常に意欲的な新兵だった。

当時ジャレルさんと一緒にファイアーボールに乗っていた、ガールフレンドのケジア・ルイスさんは、骨盤、足首、肋骨を負傷し、手術を受けて車椅子の生活をしているようです。

彼の父親であるアンソニー・ジャレルさんは、「私の疑問は、乗り物の検査をしなかった責任は誰にあるのか、ということです」と語っていました。

彼は自分の人生に大きな変化をもたらし、影響を与えるようなことをしたかったのです。彼はいい子でした。彼は面白くて、一緒にいて最高でした」と語っていました。

その他の負傷者は、タミカ・ダンラップさん(36歳)、ラッセル・フランクスさん(42歳)、ジェイコブ・アンドリュースさん(22歳)、ジェニファー・ランバートさん(18歳)、アブディハキム・フセインさん(19歳)で、負傷した14歳の少年の身元は公表されていないそうです。

Survivor of Ohio State Fair Fireball accident shares her journey

出典:YouTube

ファイアーボールオハイオ事故で死亡したタイラー・ジャレルの死亡原因

死亡原因はファイアーボール破損の際に受けた外傷

死亡原因はファイアーボール破損の際に受けた外傷

タイラー・ジャレッドさんの検死を担当したオハイオ州フランクリン郡の検視官は、ジャレッドさんが亡くなった原因を語ってくれました。

それによりますと、ジャレッドさんはファイアーボールが破損したときに頭部、胴体、下肢に損傷を負い、その外傷によって死亡したと述べていました。

地面に落下する前にはすでに重篤な状態だった

地面に落下する前にはすでに重篤な状態だった

タイラー・ジャレルさんは、乗っていたファイアーボールの座席がちょうど上に上がっていくタイミングで、上方向に打ち上げられるように投げ出され、座席部から約50フィート(約15メートル)離れた地面に落下しました。

そのため当初は、地面に叩き付けられたショックによる死亡と思われていましたが、実際は地面に落ちる前に、ファイアーボールが当たった衝撃により重篤な怪我を全身に負っていたようです。

そのため、ジャレルさんは地面に落下する前に死亡していた可能性があることがわかりました。

ファイアーボールオハイオ事故の原因

ファイアーボールはオランダ製だった

ファイアーボールはオランダ製だった

事故の発端となったファイアーボールは、オランダの「KMG International BV」というメーカーが開発したアトラクションです。

2002年から遊園地などで活用され始め、アメリカでは最も人気のある絶叫マシンの1つ。

振り子式に動く支柱にタコ脚のように複数のアームが取り付けられ、その先端に座席が取り付けられている構造で、それと一緒に座席が揺れながら回転する仕組みということ。

支柱は40フィート(約12メートル)の高さで旋回し、座席は1分間に13回転する、大変スリリングなアトラクションです。

そのため、1歩間違ってしまうとこのような甚大な事故につながってしまうのでしょう。アメリカでは他の地域でも 「アフターバーナー」という名前で販売されています。

このように大変危険ですが、人気のあるファイアボールの事故原因を調べてみました。

ファイアーボールオハイオ事故の原因①ゴンドラ支柱梁の過度の腐食

死亡したタイラー・ジャレルさんは、座席の列が金属製の支柱に衝突して投げ出され、少なくとも20~30フィート(約6~9メートル)の高さから空中に放り出された後、15メートルも飛ばされた後地面に叩きつけられました。

製造元のKMG社のプロダクト・マネージャー、アルバート・クルーン氏は、直後の声明で18年前のファイアーボールライドを検査した結果、「ゴンドラ支持梁の内部で過度の腐食が生じました。梁の肉厚が長年にわたって危険なほど減少していた」ことが判明し、「運転中にライドが壊滅的な故障に至った」と述べていました。

2019年6月の「ファイアーボール」メーカーに対する訴訟で、ニュージャージー州でファイアーボールのメーカーであるKMGに対して新たな訴訟が起こされました。

その内容によりますと、オランダに本拠を置くKMG社は、「ファイアーボール」の悲劇が起こる前の2012年から、ファイアーボールの故障を引き起こした欠陥について知っていたと主張しました。

ファイアーボールオハイオ事故の原因②ずさんな検査と整備不良

オハイオ・ステート・フェアの開催前に、アトラクションの検査などを担当したオハイオ州農務省の検査官は、事故後に3~4回電気系統や油圧系統の動作状態、構造的完全性などの安全検査を実施したと説明していました。

しかし、フェア開催直近は雨と洪水の被害があり、検査が遅れていたので慌てて検査を行ったということ。それがずさんな検査に繋がって、事故の原因となったのではと指摘する報道もありました。

その前にはKMGインターナショナル社の発表で、事故原因は内部の金属腐食と発表されていました。

検査官は内部の金属検査までは実施していなかったため、事故発生前に内部の腐食に気づくのは困難だったとの意見も出ていました。

それにしても、オハイオ州農務省は、事故が発生するわずか数時間前に実施された安全検査で合格としていました。そんな理由からこの事前の安全検査に不備があり、それが事故の原因となった可能性は現在も追及されています。

ファイアーボールオハイオ事故の原因③

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