ディーディー・ブランチャード殺害事件の概要

ディーディーの遺体発見

ディーディーの遺体発見

2015年6月14日、アメリカ合衆国ミズーリ州グリーン郡の郡保安官代理が、ディーディー・ブランチャード(別名クローディンまたはクローディネア・ピトレ)が、スプリングフィールド郊外の自宅寝室で血まみれになって死んでいるところを発見しました。

遺体は数日前に殺されたものと見られており、血の海の中でうつ伏せに倒れていたということ。

ディーディーには難病の娘ジプシーがいた

ディーディーには難病の娘ジプシーがいた

ディーディー・ブランチャードには娘のジプシー・ローズがいて、早産のための知的障害や白血病、喘息 、筋ジストロフィーといった様々な慢性疾患に苦しめられており、近隣住民やフェイスブックなどで同情を集め、支援の輪が広がっていたのです。

事件が発覚する前に近隣住民が、ディーディーのフェイスブックを見て危機感を感じ、警察に通報して事件が発覚しました。しかし、警察が駆け付けた時に病気の娘ジプシーの姿はなく、使用している車椅子と薬が残されたままになっていました。

ジプシーと恋人のゴデジョンを発見

ジプシーと恋人のゴデジョンを発見

そのため、誘拐されたものと推測した警察は捜索を開始。翌日、ジプシーがSNSで知り合った恋人のニコラス・ゴデジョンと、ウィスコンシン州にいたところを発見しました。

ジプシーは障害者でも病気でもなかった!

ジプシーは障害者でも病気でもなかった!

写真でもおわかりのように、発見された時のジプシー・ローズの様子が、車椅子なしでもしっかり歩けていたことや実際には大人であったこと(当時24歳)、母親のディーディー・ブランチャードが主張していた身体的・精神的な疾患に苦しんでいないことが公表されると、それまでディーディーの言葉を信じていた国民は、ジプシーに対しての同情やディーディーへの怒りに変わっていきました。

ディーディーはジプシーの病気を捏造していた

ディーディーはジプシーの病気を捏造していた

その後、ジプシー・ローズを診察した医師たちは、ディーディー・ブランチャーズが主張するような障害をジプシーから見つけることができなかったことが判明。

医師の一人は、ディーディーがジプシーの病気を捏造し、周りから注目を集める精神疾患の「代理ミュンヒハウゼン症候群」ではないかという疑いを見せていたのです。

ディーディーはジプシーを虐待していた

ディーディーはジプシーを虐待していた

ディーディーは、以前にも継母に毒を盛ったと家族から疑われていたため、名前を変えていた事実がありました。

ジプシーの実年齢を隠して子供のように振舞うことを強制し、不必要な手術や投薬治療を受けさせて、虐待していました。

ディーディー・ブランチャード殺害事件の背景

ディーディー・ブランチャードが娘のジプシー・ローズに殺害されるに至る背景や経緯を辿っていきます。ジプシーがどのような心的虐待や身体的虐待を受けていたのでしょうか。あまりにも想像を絶するもので、後に制作された映画やテレビ番組がありましたが、日本では観るに耐えない内容として公開や放送はされませんでした。

ジプシーの幼い頃

ディーディーは幼い頃窃盗を働いた

ディーディーは幼い頃窃盗を働いた

ディーディー・ブランチャードは、ルイジアナ州チャックベイ ガルフコーストの近くで生まれました。出生名はクローディン・ピトレで5人の兄弟姉妹がいます。

幼少期は思い通りにいかないことがあると窃盗を働くことがありました。その後看護助手としての職に就き、1997年には母親に食事を与えず死なせた疑いがもたれていました。

24歳でジプシーを出産

24歳でジプシーを出産

24歳の時に6歳年下のロッド・ブランチャードと結婚し、ジプシーを出産します。しかし、ジプシーが生まれる直前にロッドは、「この結婚は間違いだった」として離婚します。

離婚後ディーディーは、家族の元に帰りジプシーを育てることに。

7~8歳頃から歩行器に縛り付ける

7~8歳頃から歩行器に縛り付ける

ジプシーが生後3か月の頃、ディーディーは我が子が原因不明の染色体異常であると考え始めます。

8歳の頃にジプシーはバイクに乗って小さな事故に遭います。その時は膝に擦り傷程度の怪我を負っただけでしたが、ディーディーは怪我の治療には手術が必要だと主張。

この頃から自分の力で歩けるジプシーを歩行器に縛り付けることとなっています。

義母の食事に除草剤を入れる

義母の食事に除草剤を入れる

ディーディー・ブランチャードはジプシーが非常に重い病気を抱えているという理由で、幼稚園か小学校1、2年の頃から自宅学習に切り替えました。

当時、実家に住んでいたディーディーとジプシーでしたが、継母の食事に除草剤のラウンドアップを入れ、慢性疾患を誘発させたと後に主張していました。

ジプシーや継母の健康を害しているのを疑われて家を出る

ジプシーや継母の健康を害しているのを疑われて家を出る

その頃に父親や継母とディーディーの間で、ジプシーの治療について意見が対立するようになり、ジプシーや継母の健康問題はディーディーにあるのではないかと疑念を持たれるようになります。

その後ディーディーはジプシーを連れてルイジアナ州スライデルに移住します。すると、義母の健康状態も回復したということ。

主張する筋ジストロフィーの兆候はなかった

主張する筋ジストロフィーの兆候はなかった

スライデルではディーディー・ブランチャードが受給している生活保護と、離婚したロッドからの養育費で生活費を賄っていましたが、その殆どはジプシーの病院通いで費やされました。

しかし、ディーディーがジプシーは筋ジストロフィーだと主張するような兆候はどこの病院でも見つからなかったということ。また、ジプシーが数か月ごとに発作を起こすと医師に告げたため、医師は抗てんかん役を処方。

数回に渡る手術と救急救命室通い

数回に渡る手術と救急救命室通い

更にはジプシーに数回に渡る手術を行わせ、自らも疾患があるためジプシーを伴って頻繁に救急救命室に連れて行きました。ジプシーのチューブに繋がれた姿は、残酷というより言葉が出ないのではないでしょうか。

2005年8月のハリケーン・カトリーナで、ディーディー親子が住んでいるアパートが壊されたため、翌月故郷のミズーリ州に移転します。その時にディーディーはジプシーの出生証明書がハリケーンの洪水で流されてしまい失ったと語っていました。ディーディーにとっては幸いの出来事だったと言えます。

思春期のジプシー

ミズーリ州ではマスコミでも取り上げられ有名に

ミズーリ州ではマスコミでも取り上げられ有名に

ミズーリ州に移転したディーディー・ブランチャードとジプシー・ローズは、ハリケーンの被害で住居を移らざるを得なくなった重度の障害者を持つ母親の物語と取りざたされ、地元のマスコミでも取り上げられ有名になりました。

ディーディーに支援の輪が広がる

ディーディーに支援の輪が広がる

ロナルド・マクドナルド・ハウスというチャリティー企業やメイク・ア・ウィッシュなどのボランティア団体からも支援を受けるようになり、ディーディーの元には多額の支援金や住宅、ディズニーランドの無料招待券などが届いたのでした。

父親のロッドにも2人の生活を隠していた

父親のロッドにも2人の生活を隠していた

ジプシーの父親ロッドは、ジプシーの18歳の誕生日にお祝いの電話をかけた際、ディーディーに「ジプシーは自分が14歳だと思っているので困惑するから年齢は言わないで」と口止めされたことを後に語っていました。

また、ロッドと再婚相手はミズーリ州のディーディーたちの自宅を訪問しようと何度か試みますが、様々な理由で予定を変更されたそうです。

父親のロッドを周りに悪く印象付けていた

父親のロッドを周りに悪く印象付けていた

ディーディー・ブランチャードは周囲に、ロッドのことを「ジプシーの父親はアルコール中毒で娘の健康問題にも協力してくれず、養育費も全く送ってくれない」と嘘を語っていたようです。

髪を剃り不要な治療で歯が抜ける

髪を剃り不要な治療で歯が抜ける

そんな中、ディーディーはジプシーをより病人らしく見せようと、化学療法を施した患者によく見られる脱毛に似せるため、定期的に髪の毛を剃って坊主にしていました。

またジプシーの歯はよだれ抑制のため、唾液腺をボトックス治療で完全に摘出し、唾液腺の欠損と抗発作薬の副作用のため、前歯の大部分が虫歯となり抜けてしまいました。

しかしよだれは、ジプシーを医者に診せる前に、ディーディーが表面麻酔薬を使用してわざとよだれを出させていたと後にジプシーが主張しています。

ジプシーに対する医療行為は、おびただしい装着物を体内に入れることになり、抜けた前歯をカバーするためにブリッジを入れられ、耳の傷害の感染症を抑制するためにチューブが埋め込まれました。

また、食べ物は20歳になっても子供用の液体栄養補助食品を与えられ、摂取するために栄養チューブが使用されていました。このような扱いから徐々にジプシーは母親の行動に疑念を抱き始めます。

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