ゾディアック事件の概要

目撃証言を基にしたゾディアックの犯人像

目撃証言を基にしたゾディアックの犯人像

場所:アメリカ合衆国カリフォルニア州 サンフランシスコ
日付:1968年~1974年
概要:サンフランシスコで発生した連続殺人事件
死亡者:5人(自称37人)
負傷者:2人
身長:190㎝
体重:90kg
外見:白人の成人男性 ずんぐりした体形


サンフランシスコで起こったゾディアックによる犯行は7件と言われていますが、実際は1968年以前にも他の地で犯行を重ねていると地元警察やFBIは見ていました。

そして、ゾディアック自身も37人の殺害をほのめかしているようでした。

史上初の劇場型連続殺人事件

史上初の劇場型連続殺人事件

ゾディアック事件は被害者7人を次々と襲い、犯行声明文や警察への電話などの作為的なパフォーマンスをしたということで、史上初の劇場型連続殺人事件と言われています。

ゾディアック事件の被害者は7人で、内5名が死亡・2名が傷害を負わせられました。しかし、この事件はそれ以前にも離れた地域で起きているとして、未だに捜査されているようです。

ゾディアック事件の被害者は実際37人だった?

ゾディアック事件の被害者は実際37人だった?

ゾディアック自身も37人殺したと語っており、最後に大きな事件を起こすと公表したにもかかわらず、以降はぷっつりと連絡が途絶え、関連した事件も起こらなくなりました。

そして、ゾディアックから送られてきた暗号化された手紙の解明は、現在でも著名人によって続いており、どこまで解明されたのかも興味がわくところです。

一連の事件について

殺害や重傷を負わされた犠牲者

最初の犠牲者

最初の犠牲者

1968年12月20日午後11時頃、カリフォルニア州ヴァレーホのレイク・ハーマン・ロード、通称「恋人たちの小道」で、デヴィッド・ファラデー(17歳)とベティ・ジェンセン(16歳)が横たわっているのを、通りがかりの女性が見つけ警察に通報。

2人は車内でデート中のところを襲われました。デヴィッドは耳の後ろを撃たれ即死、ベティは逃げようとしたところを背中に5発の銃弾が撃ち込まれていましたが、発見時はまだ息があったのこと。しかし、救急車の中で死亡が確認されました。

2番目の犠牲者

2番目の犠牲者

1969年7月4日、ダーリーン・フェリン(22歳)とマイケル・マジョー(19歳)が、ブルーロック・スプリングスパークの駐車場で銃撃。

ダーリーンは右腕に2発、左腕に2発、背中に5発撃たれて、搬送先の病院で死亡が確認され、マイケルは首を討たれ、舌を貫通しましたが一命をとりとめ重傷を負いました。

3番目の犠牲者

3番目の犠牲者

1969年9月27日、ブライアン・ハートネル(20歳)とセリア・シェパード(22歳)のカップルがベリエッサ湖畔で覆面の男にナイフで襲われ、男性は生き延びるも、女性は同日に死亡が確認されています。

この事件の通報はゾディアック本人から警察への電話で明るみに出た模様でした。

4番目の犠牲者

4番目の犠牲者

1969年10月11日、タクシーの運転手であるポール・スタイン(29歳)が、サンフランシスコ近郊のプレシディオハイツで射殺されました。

その10日後、ゾディアックは地元新聞社に血の付いたシャツの断片を送り、警察に電話で「弁護に就いてくれるなら自首する」と語り、「テレビ番組で電話出演する」という趣旨の話をしていたということ。

その後、名指しされた弁護士がテレビ番組に出演し、ゾディアックからの電話はあったものの、自首することはありませんでした。

ゾディアックの作為的な行動

上記の他にも殺人をしたことを電話で供述

上記の他にも殺人をしたことを電話で供述

1969年7月5日、ヴァレーホ警察に男性から電話があり、前日の事件の前にも殺人をしていて、その場所を特定してきたのです。その内容には、犯人しか知りえない情報も含まれていたということ。

その後警察が、電話の男が指定した場所に駆け付けると、2人の被害者が発見されました。

暗号文と手紙が新聞各社と警察署に送付される

暗号文と手紙が新聞各社と警察署に送付される

1969年7月から8月にかけて、ゾディアックだという人物から多数の手紙や暗号文がサンフランシスコ湾域警察、『タイムズ・ヘラルド』とサンフランシスコ在の新聞2社、著名人らへ送り付けられてきました。

最期の脅迫文を最後に連絡が途絶える

最期の脅迫文を最後に連絡が途絶える

一連の事件から5年が経過した1974年、ゾディアックから「今まで37人を殺害し、事件を新聞で一層大きく取り扱わないと“何かすさまじいこと”をやる」と書かれた2通の手紙が、サンフランシスコ警察へ届きますが、それを最後にゾディアックからの連絡は途絶えました。

その後1978年4月24日、新聞社などに「自分は復活した」と、ゾディアックと称する人物から手紙が届きましたが、新たな事件は発生せず模倣犯であると断定。

その後、連続殺人容疑者が逮捕され、ゾディアック事件の犯人ではないかと疑われるも、手口や物証が食い違っていたため別の殺人犯と断定されました。

犯行後届いた暗号を含んだ手紙について

警察と新聞各社に送られた手紙と暗号文

警察と新聞各社に送られた手紙と暗号文

ゾディアックは事件の最中やその後にも暗号が含まれている手紙を、警察や新聞社に送っていました。文末にはゾディアックであることの証として、「〇」と「×」を組み合わせた照準器のようなサインが書かれてあったのです。

全部で3枚の暗号文が送られており、全てが違った内容でした。ゾディアックによると、この暗号が解読できれば差出人が解明できるということでした。

また、この手紙を1969年8月1日の『タイムズ・ヘラルド』とサンフランシスコの新聞2社に掲載されなければ、10人以上の人間を殺害するとの予告もしてありました。

高校教師が最初の暗号を解読

高校教師が最初の暗号を解読

警察やFBIでは、海軍の暗号解読の専門家や様々な暗号に精通した技術者に暗号解読を依頼しましたが、思うような結果は得られなかったと言います。

高校の教師をしているドナルド・ジーン・ハーデン氏が、妻の協力の元暗号解読に挑みました。最初は3枚あるうちの暗号が、どの順番なのか理解できなかったということ。しかし、手紙に貼られていた切手の枚数で順番を決めたそうです。

暗号解読を成功させたドナルド・ジーン・ハーデン氏

暗号解読を成功させたドナルド・ジーン・ハーデン氏

その後、犯人の原文仮定法から犯人の立場になり、言葉を推測しつつ解読していった結果、最初の暗号の解読に成功しました。

ゾディアックの暗号文の一部を解読したもの

ゾディアックの暗号文の一部を解読したもの

ゾディアックが犯行声明文と共に送った暗号を解読したもの。

「私は人間を殺すのが好きだ、森で獣を狩るよりも楽しいからだ。なぜなら人間は最も危険な動物だからだ」

とは、孤島の領主による人間狩りゲームを描いた1932年のスリラー映画『猟奇島』の台詞から引用したとみられます。最後の18文字は、解読の結果意味のある配列にならなかったものということ。

「俺は人殺しが好きだ。とても楽しいから、森でケモノを殺すよりも楽しい。
人間は一番危険な動物だ。殺人は俺にとっては最高のスリル。女の子とセックスするよりも楽しい。特にいいことは、俺が死んで楽園に生まれ変わった時、俺が殺した奴らはそろって俺の奴隷になるところだ。
俺の名前は言わない。言えばお前たちは、将来、俺が生まれ変わった世界のために、今やっている奴隷狩りを邪魔するか、やめさせようとするからだ。」
2つ目の暗号には犯人の身元が隠されている

2つ目の暗号には犯人の身元が隠されている

1つ目の暗号はドナルド氏によって解明されましたが、2つ目の暗号は1969年11月8日に警察に送られたもので、340もの記号によって構成された複雑なものでした。

1つ目の暗号は、犯人が殺人を犯す理由が隠されていたものでしたが、2つ目の暗号は、犯人の身元が隠された暗号であると言われていました。

2つ目の暗号は解明されている?

2つ目の暗号は解明されている?

公式には未だに解明されていないとされていますが、ノンフィクション作家のロバート・グレイスミス氏が、暗号を解読したとしてある説を提唱しています。

ロバート氏はゾディアック事件のあった当時25歳で、クロニクル紙宛にゾディアックからの手紙が届いた現場に居たそうです。それからゾディアックの虜となり、暗号を解読し始めたということ。

「ある説」と何なのでしょう。興味がそそられますね。

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