ロシアのクリミア侵攻って何?わかりやすく解説!いつ頃?期間は?死者数は?なぜ起こったのか理由も紹介

ロシアのクリミア侵攻って何?

ロシアのクリミア侵攻って何?

ロシアのクリミア侵攻とは「ウクライナ領クリミア自治共和国に対してロシアが行っている軍事行動」のことです。これはロシアとウクライナの両国間でクリミア半島を巡って対立したもので、街にはロシア系の武装勢力が溢れ占拠。クリミア自治共和国はロシアと併合する調印をウクライナの承認無しで行い、欧米諸国はこの勝手な行動に経済制裁を与えました。

2014年 緊迫するクリミア情勢

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ロシアのクリミア侵攻をわかりやすく解説!いつ頃起こったの?期間は?

ロシアのクリミア侵攻はいつ頃起こったの?

ロシアのクリミア侵攻はいつ頃起こったの?

ロシアのクリミア侵攻がいつ頃起こったのでしょうか?正確な日付は「2014年2月27日」に起こったクリミア自治共和国の地方政府庁舎と議会の占拠がはじまりとされています。この出来事はロシア系武装勢力によるものとされ、翌日には首都シンフェロポリにある空港までも占拠される事態に発展しました。

ロシアのクリミア侵攻の期間は?

ロシアのクリミア侵攻の期間は?

ロシアのクリミア侵攻の期間は「現在も進行中」です。2014年2月から始まったクリミア侵攻は2022年4月現在も続いていて、まだまだ解決にはいたっていません。

そのため、現在までの期間はすでに「8年2ヶ月」ほどが経過していて、終わりが見えないというのが現状です。

ロシアのクリミア侵攻はなぜ起こったの?その理由は何?

ロシアのクリミア侵攻はなぜ起こったの?

ロシアのクリミア侵攻はなぜ起こったの?

ロシアのクリミア侵攻はなぜ起こったのか?これについては「クリミア自治共和国国内の親ロシア派と欧米諸国派の争い」がきっかけになっていると言えます。

クリミア自治共和国は国際的にはウクライナ領として認知されていましたが、国内ではロシア派が非常に多く、この対立がきっかけで武装勢力が誕生したと見られています。

ロシアのクリミア侵攻の理由は何?

ロシアのクリミア侵攻の理由は何?

ロシアがクリミア侵攻を続ける理由は「クリミア半島を掌握するため」です。ロシアはクリミア半島について「固有の領土」だと主張を続けていて、ロシア帝国時代には実際にクリミア半島を掌握していました。そのため、彼らからすれば「領土を取り戻す」という意志のもと行っていて、クリミア自治共和国国内に親ロシア派が多かったのもその要因となっています。

クリミア半島の重要性について

クリミア半島の重要性について

クリミア半島はロシア帝国時代や旧ソ連時代から静養地として人気で国の権力者たちによって頻繁に利用されていました。そのため、当時は「ロシアの楽園」と呼ばれていたのだそうです。また、ロシアの黒海艦隊が拠点として場所でもあり、この2つがロシアにとっては重要だとも言われています。

ロシアのクリミア侵攻までの経緯をわかりやすく解説

ロシアのクリミア侵攻の経緯①~ロシア帝国がクリミア半島を掌握

ロシアのクリミア侵攻の経緯①~ロシア帝国がクリミア半島を掌握

1700年代、当時のロシア帝国はクリミアを支配下に置いていたオスマン帝国を破り、クリミアを自国の領土とします。これは旧ソビエト連邦時代まで続くこととなり、ソビエトの崩壊を機に問題が浮き彫りになります。

第二次大戦中には元々暮らしていたクリミア・タタール人は追放となり、クリミア自治ソビエト社会主義共和国は廃止。改めて旧ソビエト連邦の管轄下になりました。

ロシアのクリミア侵攻の経緯②~ウクライナの管轄下に

ロシアのクリミア侵攻の経緯②~ウクライナの管轄下に

クリミアは旧ソ連時代にウクライナの管轄下に置かれていて、このときからクリミアとウクライナは密接な関係となります。当時のウクライナは旧ソ連の一部で、ウクライナがクリミア全域を管轄するのには何の問題もありませんでした。

ロシアのクリミア侵攻の経緯③~クリミアの独立失敗

ロシアのクリミア侵攻の経緯③~クリミアの独立失敗

旧ソ連が崩壊したあと、ウクライナは国としての独立を宣言。クリミアもこれを支持し、1991年に旧ソ連からウクライナは独立を果たしました。その翌年にはクリミアもウクライナからの独立を宣言。これにはロシアも支持をしていましたが、チェチェン共和国の独立宣言によってロシア側はクリミアへの支援を取りやめに。その後、クリミアの独立の動きは失速。ウクライナ内の自治共和国となりました。

このときロシアがクリミア独立の支援を辞めたのは領土内のチェチェン共和国が独立を宣言し、これを武力で鎮圧する動きに出たからです。これによりロシアは国際的に「チェチェンの独立は許さないのにクリミアの独立はいいのか?」と批判が高まり、クリミア独立の支援を辞めることを決定しました。

ロシアのクリミア侵攻の経緯④~親ロシア派と反ロシア派の対立

ロシアのクリミア侵攻の経緯④~親ロシア派と反ロシア派の対立

ウクライナはその後、国内の経済が低迷。これをきっかけに国内では親ロシア派と反ロシア派の国民に別れて対立し、首都キエフで連日デモが起こることに。当時のウクライナ大統領ヴィクトル・ヤヌコーヴィチは親ロシア派で、反ロシア派勢力を武力で鎮圧。デモ参加者から多数の死者を出したものの、それでも反発は収まりませんでした。

ロシアのクリミア侵攻の経緯⑤~大統領がロシアへ亡命

ロシアのクリミア侵攻の経緯⑤~大統領がロシアへ亡命

当時のウクライナ大統領ヴィクトル・ヤヌコーヴィチは反ロシア派勢力を武力で鎮圧を図っていましたが失脚。国内での力を失った彼はウクライナを脱出し、ロシアへ亡命します。これにより反ロシア派のクーデターは成功し、親ロシア派側は力を失ったかのように見えました。

ヴィクトル・ヤヌコーヴィチ元大統領のプロフィール

ヴィクトル・ヤヌコーヴィチ元大統領のプロフィール

名前:ヴィークトル・フェードロヴィチ・ヤヌコーヴィチ
生年月日:1950年7月9日
出身地:ウクライナ・ソビエト社会主義共和国
職業:政治家、経済科学博士、教授

ロシアのクリミア侵攻について

ロシアのクリミア侵攻①~ロシア派武装勢力

ロシアのクリミア侵攻①~ロシア派武装勢力

ウクライナで親ロシア派は力を失ったかに見えましたが、2014年2月27日、ロシア派の武装勢力が地方政府庁舎と議会が占拠。翌日にはクリミアの首都シンフェロポリにある空港までも占拠し、クリミア掌握に打って出ました。

この親ロシア派の武装勢力による動きについてロシア側は「関わっていない」と否定していますが、一般的にこの武装勢力は「ロシア軍」と見られています。これはその圧倒的な武力が軍そのものだったことが要因になっていると思われ、明らかに一般市民による武装勢力とは違ったのだそうです。

ロシアのクリミア侵攻②~首相の交代

ロシアのクリミア侵攻②~首相の交代

ロシア派の武装勢力によって議会を押さえられたクリミアは当時の首相を解任することとなり、新たに親ロシア派のセルゲイ・アクショーノフが首相に就任しました。これによりクリミア内は親ロシア派の勢力が力を強め、ここからロシア側の軍事介入が始まることになりました。

ロシアのクリミア侵攻③~ロシア軍の軍事侵攻

ロシアのクリミア侵攻③~ロシア軍の軍事侵攻

クリミアの首相に親ロシア派の人物が就いたを機にロシア側は「ロシア系国民の保護」を名目に軍をクリミアへ派遣。これによりロシアのクリミア侵攻が始まり、軍は短期間の内にクリミアを掌握。クリミア内にいたウクライナ軍はロシア軍へ投降し、ウクライナ軍の兵士はロシアの契約軍人とされました。

ロシアのクリミア侵攻④~クリミアの独立宣言

ロシアのクリミア侵攻④~クリミアの独立宣言

ロシア軍がクリミアに侵攻したあと、クリミアの議会ではウクライナからの離脱とロシアへの編入が採択。国民投票で編入支持が96%を超える結果に。これを機にクリミアはウクライナからの独立を宣言することとなり、ロシア軍もクリミアを完全に掌握。ウクライナ軍はクリミアから撤退することとなりました。

ロシアのクリミア侵攻⑤~その後もロシアとウクライナの小競り合いは続いた

ロシアのクリミア侵攻⑤~その後もロシアとウクライナの小競り合いは続いた

ロシアのクリミア侵攻は一旦は終結したかに思えましたが、その後もロシア側とウクライナ側の争いは続いていて、互いに軍を動かし、牽制し合っていました。

これはクリミアを併合したあと、ロシアがウクライナへ侵攻したことが要因となっていて、一時はウクライナのドネツク空港が占拠される事態にまで発展していました。

【BBC】 ウクライナ軍がドネツク空港奪還 全面戦争の懸念も

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ロシアのクリミア侵攻における死者数は?

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