ノルウェー連続テロ事件の概要

ノルウェー連続テロ事件とは…

ノルウェー連続テロ事件とは…

場所: ノルウェー・オスロ、ウトヤ島
日付: 2011年7月22日
標的:
 ・ ノルウェー政治指導部(オスロ)
 ・ ノルウェー労働党青年部(ウトヤ島)
攻撃手段: 爆破、銃乱射
死亡者: 77人
負傷者: 100人以上
容疑者: アンネシュ・ベーリング・ブレイビク

ノルウェー連続テロ事件とは、2011年7月22日の1日のうちに発生した、単独犯による連続無差別テロ事件で、次の2つの事件からなります。

① 「ノルウェー庁舎爆破事件」

① 「ノルウェー庁舎爆破事件」

ノルウェー首都・オスロの官庁街にて自動車に仕掛けられた爆弾が爆発した事件

② 「ウトヤ島銃乱射事件」

② 「ウトヤ島銃乱射事件」

オスロ近郊のウトヤ島で行われたノルウェー労働党の集会で銃が乱射され、多数の労働党の青年が殺害された事件

ノルウェー連続テロ事件の死者数は史上最悪レベルとも…

ノルウェー連続テロ事件では、①「ノルウェー庁舎爆破事件」により8人が、②「ウトヤ島銃乱射事件」により69人がそれぞれ死亡しており、両事件併せて77人の尊い命がたった1日のうちに失われました。

奧に浮かぶのがウトヤ島

奧に浮かぶのがウトヤ島

ウトヤ島を望む湖岸のキャンプ場には、テロ犠牲者を悼む石碑が…。

これは第二次世界大戦以降、ノルウェー国内における最悪の惨事とされており、国際刑事警察機構(インターポール)によると、単独犯が短時間のうちにこれだけ多くの人間を殺害した例はないとのことです。

ノルウェー連続テロ事件の犯人や犯行動機について

ノルウェー連続テロ事件の犯人は極右思想を持つノルウェー人

このノルウェー連続テロ事件を起こした犯人は、オスロ市に在住し証券会社に勤めるノルウェー人男性、アンネシュ・ベーリング・ブレイビク(当時32歳)です。

アンネシュ・ベーリング・ブレイビク

アンネシュ・ベーリング・ブレイビク

ブレイビクは金髪で青い目という、ごくごく普通のノルウェー人ですが、極右思想を抱いており、国内外の極右組織と関係があり、隣国スウェーデンのネオナチ団体を崇拝していたとも言われています。

しかし、彼が働いていた証券会社の上司によると、彼は真面目で明るい性格、同僚たちとも良好な関係を築いており、内に秘めたその思想を表に出すことは一度もなかったと証言しています。

ノルウェー連続テロ事件の犯人は2009年から犯行を計画していた

その一方で、犯人・ブレイビクは2009年から犯行を計画しており、爆弾を製造するためにわざわざ小さな鉱山会社と農場を購入しています。

さらに、ノルウェーのネオナチサイトに出入りして、自動車爆弾の製造方法を学んでいたと言います。

そして、テロを実行に移す約3ヶ月前の2011年5月に、爆弾の製造に必要な6トンもの化学肥料を購入し、それから約80日間をかけて大量の爆弾を製造しました。

こうしてテロ決行の目処がたった2011年7月17日、ブレイビクはTwitterに犯行決意を書き込むと、犯行当日の7月22日、1514ページに及ぶ文書をネット上に公開した上で、凶行に及んだのです。

ブレイビクは、犯行直前に公開した文書の中で、自らをテンプル騎士団と名乗り、練りに練った殉死作戦を書き連ねていたと言います。

こうしてテロ決行の目処がたった2011年7月17日、ブレイビクはTwitterに犯行決意を書き込むと、犯行当日の7月22日、1514ページに及ぶ文書をネット上に公開しました。

ブレイビクはその中で、自らをテンプル騎士団と名乗り、練りに練った殉死作戦を書き連ねていたと言います。

そして、同日の午後3時半頃、ブレイビクは何の迷いもなく、ノルウェーの首都オスロの中心部にある首相府および法務・警察省庁舎付近に停めた自動車爆弾の起爆スイッチを静かに押したのでした…。

ノルウェー連続テロ事件の犯人の動機は?

ノルウェー連続テロ事件は、たった一人のノルウェー人が、同胞を大量殺戮するために、綿密で大がかりなテロ計画を立て、それを冷酷に実行した無差別テロ事件です。

ノルウェー連続テロ事件の犯人・ブレイビク

ノルウェー連続テロ事件の犯人・ブレイビク

犯人・ブレイビクの犯行動機は何だったのでしょうか?
果たして何が、ブレイビクをそのような凶行に駆り立てたのでしょうか?

それは、ノルウェーが“単一人種国家”たることを守るためでした。ブレイビクには、他のヨーロッパ諸国と同様に、ノルウェーに大勢の移民が流入し、多文化社会になることが許せなかったのです。

そして、もともと白人社会だったノルウェーを、そのような危機に陥れたのは、第2次世界大戦後、長らく政権を握ってきたノルウェー労働党のせいである…と、ブレイビクは考えたわけです。

そこで、ブレイビクはノルウェー庁舎を爆破することで、首相を務める労働党の党首を殺害し、さらに、次世代の政治の担い手となる労働党青年部員を根こそぎ殺害する計画を立てたんですよね。

ちなみに…ノルウェー連続テロ事件後に行われた初公判では、ブレイビクは法廷に入るなりニヤリと笑みを浮かべると、右腕を斜め上に突き出すナチス式の敬礼を披露しています。

ナチス式の敬礼を披露するブレイビク

ナチス式の敬礼を披露するブレイビク

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