ハプスブルク家について

ハプスブルク家って何?

ハプスブルク家って何?

ハプスブルク家は簡単に言うと「ヨーロッパで大きな権力を持った名門貴族」のことで、過去には神聖ローマ帝国やオーストリア王朝にて皇帝として君臨していました。

彼らは元々スイスにいたドイツ系の貴族で、婚姻政策などを用いて徐々に権力を拡大。その後はスペイン系ハプスブルク家とオーストリア系ハプスブルク家に分かれ、支配をヨーロッパ全土に拡大しました。

近親結婚を繰り返し「しゃくれたアゴ」の奇形が多かった

近親結婚を繰り返し「しゃくれたアゴ」の奇形が多かった

ハプスブルク家は以前は近親結婚を繰り返していたこともあり、当時は一族揃って「しゃくれたアゴ」をしていたことがわかっています。これは「ハプスブルク家の呪い」とも言われていて、奇形だけでなく、病弱な者も多かったのだそうです。そのため、スペイン・ハプスブルク家はカルロス2世の世継ぎが生まれず、病弱だったこともあって王位を他の名家に譲ることになりました。

その後、ハプスブルク家は崩壊した

その後、ハプスブルク家は崩壊した

ハプスブルク家は長年に渡ってオーストリアで皇帝に君臨し続けてきましたが、徐々に一族は衰退を見せ、1918年に崩壊。その後ハプスブルク家は解体されてしまいました。崩壊前は「オーストリア=ハンガリー帝国」の君主でしたが、1800年代にヨーロッパ各地で起きた革命の影響を受け、国内で暴動が頻発。さらにサラエボ事件や第一次世界大戦もあり、一族は権力と財産を失っていきました。

現在もハプスブルク家は存在する?末裔はどうしてるの?

現在もハプスブルク家は存在する?末裔はどうしてるの?

ハプスブルク家は現在も続いているようで、正式に残っているのは「ハプスブルク=ロートリンゲン家」のみとなっています。現在の当主は「カール・ハプスブルク=ロートリンゲン」という方で、ヨーロッパ中の王侯貴族と太いパイプでつながっているのだとか。

オーストリアやハンガリー、クロアチアなどで王位請求権を持っているものの、現在は表立って王位を主張することは無いのだそうです。

ハプスブルク家には日本人もいるの?

ハプスブルク家には日本人もいるの?

ハプスブルク家にはじつは日本人もいるようで、女優の鰐淵晴子はハプスブルク家の一員なんだそうです。彼女はバイオリニスト鰐淵賢舟とハプスブルク家の末裔ベルタの間に生まれ、幼少期には「天才少女ヴァイオリニスト」と称され話題になりました。その後は女優として様々な映画やドラマで活躍。現在も芸能活動を続けています。ちなみに彼女には鰐淵理沙という娘がひとりいて、娘もまたタレントとして活動しています。

鰐淵晴子のプロフィール

鰐淵晴子のプロフィール

名前:鰐淵 晴子(わにぶち はるこ)
生年月日:1945年4月22日
出身地:東京都
身長:165㎝
職業:女優、歌手、バイオリニスト

ハプスブルク家は紋章が2つ?どれが正しい紋章なの?各紋章を紹介

ハプスブルク家は紋章が2つある?

ハプスブルク家は紋章が2つある?

ハプスブルク家には2つの紋章があるようで、「ライオン」と「双頭の鷲」の絵柄が使われています。彼らに紋章が2つあるのはおそらく「スペイン系ハプスブルク家」と「オーストリア系ハプスブルク家」にわかれていたことが要因になっているものと思われます。

ちなみに彼らの紋章は時代によってデザインが少しずつ変わっているようで、とくに1700年代のハプスブルク家皇后マリア・テレジアは非常に多くの紋章を持っていたことでも知られています。

紋章って何?

紋章って何?

紋章と言うのはヨーロッパ発祥の「個人や家系、組織や団体を識別できる図柄」のことを指し、「個人を識別できるよう全く同じ図案の紋章が2つ以上あってはならないこと」と「代々継承された実績を持つ世襲的なものであること」の2点が定義として挙げられています。そのため、正式な紋章というのはヨーロッパと日本にしか存在しないと言われていて、日本では一般的に「家紋」と言われています。

紋章デザインはライオンと鷲が人気

紋章デザインはライオンと鷲が人気

ヨーロッパの紋章では「ライオン」と「鷲」のデザインが非常に人気が高く、これらはハプスブルク家の紋章にも使用されています。紋章の絵柄にはそれぞれ意味があり、紋章学によってある程度デザイン構成も決まっているのだとか。ライオンと鷲にはそれぞれ「力」や「強さ」の象徴であり、そうした意味合いが王侯貴族に好まれ、多使われることが多いのだそうです。

紋章には他にどんなデザインがあるの?

紋章には他にどんなデザインがあるの?

紋章にはライオンや鷲以外にも様々なデザインがあり、「王冠」や「盾」、「ユニコーン」なども人気デザインです。また、そのデザインはシンプルなものから派手なものまであり、時代や地域によっても違いがあります。

また、紋章学では「色」や「紋地」なども重要視されていて、昔は戦場での視認性なども重視されていたのだそうです。

ハプスブルク家の紋章①~ライオン

ハプスブルク家の正式な紋章はライオン?

ハプスブルク家の正式な紋章はライオン?

ハプスブルグ家は日本と海外のウィキペディアでそれぞれライオンの紋章で紹介されていて、双頭の鷲は紹介されていません。なぜ、ライオンの紋章のみが紹介されているのかはわかりませんが、おそらく世界的に見てこちらが正式なものに近いのかもしれません。

この紋章は2本足で立ったライオンが描かれていて、頭には王冠を被っています。背景には金色の盾が描かれ、ライオンの赤色は紋章学では「ルビー」や「火星」を表現するのに用いられる色なのだそうです。

紋章のライオンにはどんな意味があるの?

紋章のライオンにはどんな意味があるの?

紋章に使われるライオンは「勇気」、「力(権力)」、「王権」の象徴であり、ライオンが「百獣の王」であることが要因となっています。紋章では盾に描かれることが多く、ハプスブルク家以外にも多くの王侯貴族が用いた絵柄でもあります。

ちなみにライオンの絵柄は石器時代から題材にされることが多いようで、古くから人間に親しまれてきた絵柄としても知られています。

ライオンの紋章は鷲の紋章と対立する意味合いがあった?

ライオンの紋章は鷲の紋章と対立する意味合いがあった?

ハプスブルク家が使用しているライオンの紋章は一説によると「神聖ローマ帝国に対して不支持を表明するために用いられた」と言われていて、鷲の紋章との対立を表しているのだそうです。

現在のハプスブルク家にそうした意味合いは無いと思われますが、もしかすると何かに対して不支持を表明しているのかもしれません。

ハプスブルク家の紋章②~双頭の鷲

双頭の鷲もハプスブルク家の紋章

双頭の鷲もハプスブルク家の紋章

ハプスブルク家にはライオン以外に双頭の鷲の紋章も使用されています。この紋章は1つの体から2つの首を持った鷲が描かれていて、その頭にはライオンと同じく王冠が描かれています。

この絵柄は東ローマ帝国や神聖ローマ帝国、さらにそれに関連した王侯貴族の間で広く用いられたもので、とても歴史のある紋章として知られています。

紋章の双頭の鷲にはどんな意味があるの?

紋章の双頭の鷲にはどんな意味があるの?

紋章に使われている双頭の鷲は「権威の象徴」として描かれることが多く、2つの頭がそれぞれ東と西を見ていることから周囲に睨みをきかせ、西洋と東洋の支配を表しているのだそうです。

ちなみに鷲には「強さ」、「勇気」、「遠眼」、「不死」という意味合いがあり、「空の王者」や「最高神の使者」だと考えられていたのだそうです。

双頭の鷲は「八咫烏」?

双頭の鷲は「八咫烏」?

ハプスブルク家の紋章に用いられている双頭の鷲は都市伝説で「八咫烏」だと噂になっていて、黒色であることや真ん中の尻尾部分が八咫烏の3本足を表現していると言われています。八咫烏とは日本の神話に登場するカラスのことで、「導きの神」だと言われています。信じるか信じないかはあなた次第です。

現在のハプスブルク家の紋章は?

現在のハプスブルク家の紋章は?

現在のハプスブルク家の紋章は?

現在のハプスブルク家(ハプスブルク=ロートリンゲン家)の紋章は3つにわかれていて、左側にはハプスブルク家を表すライオン。中央部分にはオーストリアの国旗。そして左側にロートリンゲン家の紋章が描かれています。

まるで中央のオーストリアを左右にあるハプスブルク家とロートリンゲン家が支えているような絵柄で、以前とはまったく違ったデザインに仕上がっています。

ハプスブルク家の紋章はオーストリアの国章にも使われている

ハプスブルク家の紋章はオーストリアの国章にも使われている

ハプスブルク家の紋章はオーストリアの国章にも使われていて、ハプスブルク家がオーストリアを収めていた時代から崩壊後の現在まで続いています。国章の鷲は双頭ではありませんが、ハプスブルク家の影響の大きさは現在の国章からも伺えます。

まとめ

ここまでハプスブルク家の紋章についてまとめてみましたがいかがでしたか?彼らにはライオンと双頭の鷲という2つの紋章があり、現在はライオンの紋章が広く用いられているようです。

また、オーストリアの国章には鷲が使用されていて、ハプスブルク家の影響の大きさを物語っています。現在は以前のような力は無いものの、ヨーロッパの王侯貴族とはまだまだ深い関係があるようです。信じるか信じないかはあなた次第です。

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