ゼレンスキー大統領のプロフィール

ゼレンスキー大統領

ゼレンスキー大統領

フルネーム: ウォロディミル・オレクサンドロヴィチ・ゼレンスキー
英語表記: Volodymyr Oleksandrovych Zelenskyy
肩書: ウクライナ第6代大統領
任期: 2019年5月20日
生誕: 1978年1月25日
出身地: ウクライナ・ソビエト社会主義共和国クルイヴィーイ・リーフ(現ドニプロペトローウシク州)
政党: 国民の僕(2018年3月 - )
出身校: キエフ国立経済大学
前職: 俳優、コメディアン
配偶者: オレナ・ゼレンスカ
宗教: ユダヤ教

“ウクライナを守り抜く”覚悟を国民と全世界に示したゼレンスキー大統領

「ウクライナのゼレンスキー大統領が国外へ逃亡!」

2022年2月24日の開戦から、たった2日後の25日、そんな情報が世界中を駆け巡りました。

思えば、2021年8月、イスラム主義勢力タリバンが、アフガニスタンの首都カブールを制圧した際、当時、同国を治めていたアシュラフ・ガニ大統領は、さっさと「無血開城」を指示し、多額の現金を持ち出して一目散に逃亡しています。

アシュラフ・ガニ大統領

アシュラフ・ガニ大統領

まして、今回のウクライナ危機に際しては、「もしもロシア軍が本気で攻め込めば、キエフ陥落は時間の問題」…なんて言われていたんですよね。

それだけに、やはりいざとなると人間、弱いものなんだなぁ…そんな思いが頭をよぎった人も少なくないはず。

が、しかし!

ゼレンスキー大統領はすぐさま、4人の政府重鎮を引き連れて屋外に出て、キエフの街頭からメッセージアプリ「テレグラム」を通じて次の動画を公開し、国民に呼びかけたんですよね。

私はキエフにいる!街頭から国民に呼びかけるゼレンスキー大統領

出典:YouTube

「みなさん、こんばんは。国の指導者たちはここにいます。大統領府長官もここに。首相もここに。大統領もここにいます。我々の独立を守りましょう。ウクライナに栄光あれ!」

そう、ゼレンスキー大統領が国外逃亡したとの情報は、恐らくロシア側から出されたものでしょう、真っ赤なフェイクニュースだったわけです。

戦力では圧倒的に不利な状況にあるにもかかわらず、ロシアという大国相手に一歩も怯まず、「どんなことがあっても母国を守り抜く」という覚悟を、ウクライナ国民のみならず全世界に示したゼレンスキー大統領。

開戦前は、支持率の低迷に苦しんでいたようですが、現在のゼレンスキー大統領の支持率は9割を超えるとも言われています。

今やロシアの侵攻からウクライナを守る抵抗勢力の旗頭として、立派に任を果たしているゼレンスキー大統領ですが、実は大統領に選ばれる以前は、コメディアンや俳優として活躍していた人物なんですよね。

そこで今回、そんなゼレンスキー大統領のコメディアン時代の経歴と、特にここに来て話題沸騰中の持ちネタ“股間ピアノ”とか“珍珍ピアノ”なんて呼ばれているピアノ芸についてまとめてみました。

ゼレンスキー大統領のコメディアン時代の経歴について

ドネツク・ソヴィエト貿易研究所(現・ドネツク国立経済貿易大学)のクルイヴィーイ・リーフ校に務める研究者である父と、エンジニアの母の間に、ユダヤ系ウクライナ人として誕生したゼレンスキー氏。

20代の頃のゼレンスキー大統領

20代の頃のゼレンスキー大統領

子供の頃から話術の才能に恵まれていたゼレンスキー氏は、キエフ国立経済大学時代には、同大で法学を専攻する傍ら、ロシアの伝統的バラエティ番組「KVN」に、ウクライナ代表のアマチュア芸人として出演していました。

一時は、外交官を志していたこともあったというゼレンスキー氏ですが、大学卒業後は法曹関係ではなく、コメディアンへの道を選ぶことになります。

そして、1997年、その番組内でコメディ劇団「第95街区」を結成すると、若くして番組の看板芸人に上り詰めていきました。

コメディ劇団「第95街区」

コメディ劇団「第95街区」

そんなゼレンスキー氏のコメディアン時代の印象について、彼の活躍を間近で見ていたというある劇団関係者は次のように語っています。

「彼のすごいところは、これといった持ちネタや個性はないのに、あらゆるお題に対してウイットに富んだ返しで場を沸かせるところでした。

誰に対しても陽気で愛想がよく、番組の司会者のイマイチなジョークもきちんと拾うから気に入られているばかりか、楽屋でも大勢を笑わせていました。

服装は今と同じで、デニムにTシャツのようなシンプルなものが多かった。いま思えば、あの天性のコメディアン気質が、国民を率いるのに役立っているのでしょう」

さらに2003年、ゼレンスキー氏が25歳の時には、その劇団「第95街区」をコメディ映画やテレビ番組、舞台などの制作会社「Kvartal 95」へと再編し、より幅広い活動を展開していきました。

そして2015年、ゼレンスキー氏が37歳の時に、ウクライナの国営放送「1+1」で放送された政治風刺ドラマ「国民の僕」に主演することになります。

ドラマ「国民の奉仕者」第1、2話~番組公式チャンネルより~

出典:YouTube

このドラマは、ごくごくありふれた歴史教師がふとしたきっかけで、素人政治家として大統領に当選。権謀術数渦巻く政界に入っても、市民感覚を忘れることなく諸悪と対決していく様を、ユーモラスに描いた作品で、同作はウクライナで空前の大ヒットを記録するんですよね。

ゼレンスキー大統領はコメディアンから俳優、そして大統領へ

このドラマ「国民の僕」の大ヒットによって、いつしか多くのウクライナ国民は、作中で描かれた主人公とゼレンスキー氏を重ね合わせ、現実の大統領選挙への出馬を熱望するようになっていったと言います。

そこでゼレンスキー氏は、劇団「第95街区」のメンバーらと、ドラマのタイトルを冠した政党「国民の僕」を立ち上げ、ドラマの続きをイメージして、ネットを中心とした宣伝活動を展開して行きました。

そして2018年、多くのウクライナ国民の期待に応える形で、翌年にひかえた大統領選への出馬を表明したゼレンスキー氏。

翌2019年に行われた大統領選の決戦投票では、実に73%を獲得する圧勝で、ウクライナ第6代大統領に就任しています。

つまり、一介のコメディアンが、演じた役柄そのままに一国の大統領へと上り詰めたわけです。

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