リンドバーグ愛児誘拐事件の概要

事件はニュージャージー州ホープウェルの自宅で起きた

事件はニュージャージー州ホープウェルの自宅で起きた

リンドバーグ家はいつも週末をニュージャージー州ホープウェルの自宅で過ごし、他の日は妻アンの実家で暮らすという生活を送っていました。しかし、1932年3月1日は、1歳の息子であるチャールズ・オーガスタス・リンドバーグ・ジュニアの体調が悪かったため、自宅で過ごしていました。

子供部屋には置手紙が

子供部屋には置手紙が

夜8時30分にリンドバーグが帰宅し、ジュニアを心配するような会話をしていると、9時10分ごろ、枝が折れるような「パキ」という音が聞こえたとリンドバーグは語っていました。しかし、妻のアンには聞こえなかったそうです。

その後、子守りのペティがジュニアを探しているのか、書斎にいるリンドバーグや、寝室にいるアンに「お坊ちゃまはいませんか?」と尋ねてきたということ。

ジュニアがどこにもいないとわかり、子供部屋に行き確認したところ、一通の手紙が置いてあり、ジュニアの姿はありませんでした。

残された証拠は壊れかけた梯子と足跡のみ

残された証拠は壊れかけた梯子と足跡のみ

子供が誘拐されたことを確信したリンドバーグは、部屋の物には手を触れないように指示し、すぐに警察に通報しました。警察では捜査を開始して証拠を調べましたが、部屋や手紙から指紋は発見されず、窓の外に足跡と壊れかけた梯子があるだけでした。

リンドバーグが耳にした「パキ」という音は、この梯子の音だと確証したのでした。

手紙の内容について

手紙の内容について

残された手紙には次のように書かれていました。

「ご主人へ。5万ドル用意しろ。2万5千ドルは20ドル札、1万5千ドルは10ドル札、1万ドルは5ドル札にするように。金の受け渡し場所は2日から4日後に連絡する。
 世間に公表したり、警察に連絡したりするな。子供の世話はちゃんとする。
 こちらからの手紙であることの目印は、3つの円のマークだ」

文字はかなり下手で読みにくく、文章は稚拙でスペルは間違いだらけという内容。「anything」が「anyding」、「good」が「gut」となっており、犯人は教養のないドイツ人ではないかと推測されました。

目印が「3つの円のマーク」というのは、文章の終わりに重なった円のマークが犯人の署名であることを示していました。

犯人との仲介役に72歳の非常勤講師が

犯人との仲介役に72歳の非常勤講師が

犯人との仲介役を買って出たのが、当時72歳の非常勤講師であるジョン・フランシス・コンドンという男性でした。

3月16日、コンドンの元に小包が届き、中には金の受け渡し方法を書いた手紙と、子供用のパジャマが入っていました。リンドバーグはそのパジャマがジュニアの物であると確認。

その後4月2日に金の受け渡しがようやく実現しました。犯人へ渡す金には紙幣の番号をすべて控えさせ、3万5千ドル分を追跡しやすい金兌換(だかん)紙幣で支払うように求めたということ。

犯人は子供の居場所を騙した

犯人は子供の居場所を騙した

コンドンとリンドバーグは犯人の指示に従って受け渡し場所に出向くと、犯人は「ジョン」と名乗りました。ジョンに金を渡し、ジュニアの居場所が「マサチューセッツ州エリザベス島付近に停泊しているネリー号」と聞き出しました。

翌朝リンドバーグは自家用機でその場所を捜索しましたが見つからず、5週間後に一番恐れていたことが現実となったのです。

5月12日にジュニアの遺体を発見

5月12日にジュニアの遺体を発見

金の受け渡しから5週間後の5月12日、トラック運転手がリンドバーグ邸から7キロほど離れた林の中で、ジュニアの遺体を発見。遺体の腐敗状況から、ジュニアは誘拐直後に殺されたことが判明しました。

ブルーノ・ハウプトマンが逮捕

ブルーノ・ハウプトマンが逮捕

警察やFBIのその後の捜査は身内にまで及び、自殺するものまで出ました。しかし、1934年9月16日にニューヨークのイーストサイドにあるガソリンスタンドの店長が、客から10ドルの金兌換紙幣を受け取ったとして、不思議に思い、紙幣に車のナンバーを控えて警察に通報しました。

その年の5月に金本位制度が廃止されたため、金兌換紙幣は回収が進められていたのです。

捜査の結果、その車の所有者がブルーノ・ハウプトマンであることを突き止め、逮捕に至っています。

YouTube

出典:YouTube

犯人とされたブルーノ・ハウプトマンは冤罪だったのか?

1936年4月3日に死刑が執行されたが・・・

1936年4月3日に死刑が執行されたが・・・

ハウプトマンは警察で探していた犯人に合致しており、背格好も「ジョン」と名乗った男と似ていました。また、彼の家のガレージから1万4千ドルの身代金が出てきたのでした。

それを決定的証拠として死刑の判決を受け、1936年4月3日に死刑が執行されました。

しかし、ハウプトマン犯人説は後に様々な疑問を残しています。

疑問1:梯子

ハウプトマンが犯人であることを裏付けた決定的な証拠が梯子でした。梯子の横板の一つが、ハウプトマンの自宅の屋根裏の床板だったことが証明されました。

しかし、ハウプトマン側は木材と屋根裏部屋の床の木材が一致しない事を主張していました。

疑問2:犯人単独説

事件当初、警察では犯人は複数いることを想定していましたが、最終的にハウプトマンの単独であると結論付けました。

しかし残された証拠には、身代金の受け渡し時には2人の犯人がいたこと、また、庭の足跡も複数発見されていました。

疑問3:ハウプトンのアリバイ

ハウプトンは誘拐のあった1932年3月1日は、午後5時までニューヨーク72丁目のアパートで大工仕事をしていたと主張。現場監督のジョセフ・ファークトがこの主張を裏付ける発言をしていましたが、公判で前言を翻しています。

また、押収された作業時間記録表もアリバイを否定する方向に改ざんされていたようです。

リンドバーグ愛児誘拐事件の裏側に迫る

リンドバーグ家の裏側とは

リンドバーグ家の裏側とは

上記の他にも、リンドバーグ家犯人説が飛び交っていました。

ジュニアの葬儀はアメリカで通常行われる土葬ではなく異例の火葬にし、その遺灰は直ちに太平洋の海に散骨していたこと。

犯人は母親アンの姉であるエリザベス・モローだという説です。エリザベスは以前からリンドバーグに恋心を抱いていて、その嫉妬心から心を病み、ジュニアを殺害し誘拐事件をでっち上げたというもの。

また事件後、ロバート・アルジンジャーなる男性が「自分はリンドバーグの子供(ジュニア)だ」と名乗り出たというハプニングもありました。

【まとめ】リンドバーグ愛児誘拐事件の真相

・1932年、飛行士のチャールズ・リンドバーグの息子が自宅から誘拐され、部屋には金銭を要求した手紙が遺されていた。

・リンドバーグは仲介役と共に犯人に金を渡したが、犯人から聞き出した場所とは別の場所から遺体となった息子が発見された。

・捜査の結果、ブルーノ・ハウプトマンという男が逮捕され死刑判決が下ったが、ハウプトマン犯人説にはいくつかの疑問も残っている。

・リンドバーグに恋心を抱いていたリンドバーグの妻の姉が真犯人だという説が浮上したり、ロバートという男性がリンドバーグの息子だと名乗り出たりもしている。

リンドバーグのジュニアと訴えたロバート自身、近年では高齢となってきて、晩年のリンドバーグによく似ていると言われています。もしジュニアが殺害されていなくて、ロバートが本人であるならば、殺害された幼児は一体誰なのでしょう。様々な点で真相はこれからも多種多様に変化して語り継がれていくのではないでしょうか。

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