本名：ベニート・アミルカレ・アンドレーア・ムッソリーニ
出身地：イタリア王国エミリア＝ロマーニャ州フォルリ＝チェゼーナ県プレダッピオ市ドヴィア地区
生年月日：1883年7月29日
没年月日：1945年4月28日（61歳没）
職業：イタリアの政治家、教師、軍人
主な政党：イタリア社会党(1901年-1914年)、イタリア戦闘者ファッシ(1919年-1921年)、国家ファシスト党(1921年-1943年)、共和ファシスト党(1943年-1945年)

ムッソリーニは20世紀前半、イタリアの国家ファシスト党で一党独裁制を確立した人物です。

イタリアの混乱期に誕生した政権であり、社会主義から離れて愛国主義的な共和主義へと変貌するきっかけとなった政権でした。

ムッソリーニの過去の歴史について、現代でも学べる要素がいくつかあります。

その中でも注目されているのが映画で、2019年に映画「帰ってきたムッソリーニ」が公開されています。

本名：アドルフ・ヒトラー
出身地：オーストリア＝ハンガリー帝国
生年月日：1889年4月20日
没年月日：1945年4月30日（56歳没）
職業：ドイツの政治家、首相および国家元首（総統）
主な政党：ドイツ労働者党 (1920年–1921年)、国民社会主義ドイツ労働者党(1921年–1945年)

ヒトラーは20世紀前半、ドイツの国民社会主義ドイツ労働者党（ナチス）で一党独裁を確立しました。

世界的には批判されているヒトラーですが、当時のドイツには生まれるべくして生まれた政治家だったと言われています。

ヒトラーは第二次世界大戦で戦い、最後は自殺という形で終えたことで有名です。

しかし、その人間性には現代でも着目されており、2015年に映画「帰ってきたヒトラー」で復活しています。

ムッソリーニとヒトラーの関係性として、同じ第二次世界大戦時に生きた政治家になります。

また、当時のヨーロッパの2大独裁者として有名で、ムッソリーニをヒトラーが真似た形となります。

思想などは似ていますが異なる部分もありつつ、同じ同盟国としての厳しい時代を生きました。

ムッソリーニはイタリア国の代表として、ヒトラーはドイツ国の代表として第二次世界大戦を戦います。

また、日本とこの2国は枢軸国として「日独伊三国同盟」を1940年に結んでいました。

ムッソリーニはイタリア社会主義に不満を持ち、1901年から1914年に台頭していたイタリア社会党から離れました。

その後はイタリア戦闘者ファッシが1919年、そこから1921年に国家ファシスト党へと変貌していきます。

思想としては「ファシズム（結束主義）」というもので、階級社会に対抗する手段として出てきています。

一方のヒトラーはファシズムを参考にしており、1921年に国民社会主義ドイツ労働者党に参加しています。

元々あった政党に加わる形で、公演の上手さから当主まで上り詰めた方でもあります。

ムッソリーニとヒトラーは結束主義という、1つの目標に向かって突き進むという主義でまずは一致していました。

それに加えて、「反共産主義」「独裁」「極右」「軍拡」などで共通点があります。

共通点が多かったためイタリアとドイツは同盟を組み、第二次世界大戦を一緒に戦うことになります。

ムッソリーニとヒトラーの違いですが、イタリアは第一次世界大戦に遅れて参加していました。

これはドイツとは異なり、領土獲得などの恩恵が得られなかったと言われています。

イタリアは第一次世界大戦の不完全燃焼があり、少しずつ経済低迷に陥ったようです。

その混乱期にムッソリーニのファシズムが台頭し、第一党として拡大していきました。

ムッソリーニもその発言力などのカリスマ性を発揮し、イタリアを軍国主義に推し進めています。

一方のドイツは第一次世界大戦の中心であり、イギリス・フランス・ロシアと敵対して敗北をしました。

敗戦からベルサイユ条約を締結されて、1320億マルク（200兆円）の賠償金を払う羽目にあったと言われています。

ヒトラーは停滞したドイツに対し、一石を投じる形で第一党の当主となりました。

当時のドイツは第一次世界大戦の賠償金への反発を力にしており、そこで躍進したのがナチスドイツでした。

ムッソリーニとヒトラーは同じ独裁政権ながら、「人種思想」「宗教」「結末」などに違いがありました。

ムッソリーニは人種差別などは少なかった一方、ヒトラーはアーリア人種を最優先にしていました。

また、キリスト教のカトリック教会を大切にしており、ヒトラーはキリスト教に反している考えを持っていました。

さらにムッソリーニは処刑されたのに対し、ヒトラーは自殺という形を取っています。