アルバート・フィッシュのプロフィールや生い立ち

プロフィール

プロフィール

本名:アルバート・ハミルトン・フィッシュ
異名:満月の狂人、ブルックリンの吸血鬼、グレイマン
生年月日:1870年5月19日
出身地:アメリカ合衆国ワシントンD.C.
没年月日:1936年1月16日(65歳没)
没地:アメリカ合衆国ニューヨーク州オッシニング シンシン刑務所
死因:電気椅子での死刑

フィッシュ家は精神疾患者が多い家系

フィッシュ家は精神疾患者が多い家系

アルバート・フィッシュは、ワシントンD.C.でハミルトン・フィッシュとして生を受けます。フィッシュ家は家系的に精神疾患者が多く、母親のエレンは統合失調症の傾向にあり幻覚をよく見たということ。更に兄弟は精神薄弱者で叔父も躁病ということでした。

父親はアルバートが生まれた当時75歳で母親よりも43歳年上でした。アルバートが5歳の時に父親は亡くなっており、それを機に孤児院に預けられることになります。

5歳で孤児院に預けられる

5歳で孤児院に預けられる

当時の孤児院では、鞭を使う体罰の指導が日常茶飯事でした。そのためアルバートも何かにつけて鞭で体罰を受けていたようです。普通であれば苦痛の何者でもないこの体罰は、アルバートにとっては快感をもたらしていたのです。

下着を脱がされて尻を直接鞭で叩かれている最中に勃起したと言われています。おそらくこの鞭打ちによって、アルバート・フィッシュはSM嗜好に目覚めたと思われます。

孤児院での鞭打ちでSM嗜好に目覚める

孤児院での鞭打ちでSM嗜好に目覚める

後のインタビューでアルバート・フィッシュは、「反省するたびに鞭打ちをくらうのだが、これは何の意味も無い。子供たちは、鞭で殴られるたびに悪くなっていった」と語っていました。

そして、自身のことも「他の子供は苦痛だったが、自分は鞭打ちをされるのが楽しみな子供だった」とも供述していました。

11歳までおねしょをしていた

11歳までおねしょをしていた

母親が職に就き、一緒に暮らせるようになりましたが、既にアルバート・フィッシュの精神は崩壊しており、11歳までおねしょをしていたそうです。そしてハミルトンという名前から、「ハム・アンド・エッグ」と呼ばれることが嫌で、名前をハミルトンからアルバートに改名しました。

28歳で結婚し6人の子供を儲ける

28歳で結婚し6人の子供を儲ける

アルバート・フィッシュは28歳の1898年に9歳年下の女性と結婚し子供を6人儲けました。詳細は後述していきます。アルバート自体、普段は敬虔なクリスチャンで子供を虐待することなく普通に育てたようですが、妻の浮気が原因で離婚した後、遊びに来た子供に対して鋲を打ちつけた板で自分(アルバート)の尻を叩くよう言っていたということ。

自分の体に針を刺すという行為を繰り返すように

自分の体に針を刺すという行為を繰り返すように

その後アルバート・フィッシュは、全米を渡り歩くようになり、自傷行為の激しさも次第にエスカレートしていきます。相手がいない時は自分の体の全身に針を突き刺すという行為に及んでいました。

逮捕後に撮られたレントゲン写真では、29本もの針が体内に刺さっているのが見つかり、陰嚢にまで奥深く刺さっていたそうです。その後、自分の体をいたぶることでは飽き足らず、放浪していた23州に渡って虐待殺人を行ったことを公言していました。

写真はアルバート・フィッシュの陰嚢のレントゲン写真です。陰嚢の中に12本の釘が映っています。

法廷での精神鑑定医の証言により、アルバート・フィッシュは性的倒錯でありサディズム、マゾヒズム、露出症、カニバリズム、汚食症、嗜尿症、小児性愛、陰門封鎖という証言がされています。

事件の詳細と犯行の一部始終を綴った手紙

アルバート・フィッシュが逮捕された時、自称「400人以上を殺した」と言っているようですが、実際にアルバートの犯行と断定されていたのが、トーマス・ゲッデン、フランシス・マクドネル、ビリー・ガフニ―、グレース・バッドの3名でした。この他にも10数名ほどを殺害したとされていますが、ここでは代表的な4名の殺害と、生き残ったトーマス・ゲッデンの事件詳細を紹介していきます。

1人目の犯行:トーマス・ケッデン

1人目の犯行:トーマス・ケッデン

アルバート・フィッシュは結婚生活中の1910年に、知恵遅れの19歳の青年であるトーマス・ケッデンと出会います。アルバートはケッデンの少々知恵遅れというところに付け込んで、古い農家の家屋に連れ込み、2週間拷問を繰り返していました。

アルバート・フィッシュの供述では、「彼の悲鳴やその姿は忘れられません」と語っていたそうです。性器を切断した後殺害しようと考えていたようでしたが、気温が高かったため腐敗臭により犯行がバレることを恐れたアルバートは、ケッデンの傷口に過酸化物をかけ10ドルと切断した男性器だけを持って、被害者を置き去りにします。

その後、始発列車に乗り帰宅。置き去りにしたケッデンのことは頭になかったということ。

2人目の犯行:フランシス・マクドネル

2人目の犯行:フランシス・マクドネル

1924年7月14日、当時8歳のフランシス・マクドネルが行方不明になったことを、両親が警察に通報しました。フランシス少年が最後に目撃されたのは、スタテンアイランド近くで友達とキャッチボールしている姿でした。

一緒にキャッチボールをしていた友達は、グレーの髭を生やした男と2人でどこかに歩いて行ったということ。その話からフランシスの母親は、その男を見たことがあると証言。

「ぶつぶつ言いながら通りをウロウロしており、手の動きも変だった。髪の毛やヒゲがグレーで伸びていた。全部が色あせてくすんでいた印象がある」ということでした。

その後、警察の捜索によって木に吊るされたマクドネルの遺体が発見されました。遺体には暴行の痕跡があり、サスペンダーで絞殺されていました。更に、左足は皮が剝けて肉が見えていたそうです。

フィッシュの供述では、殺害した後に男性器を切り取るつもりだったが、人が近寄ってきたので逃げたのだということ。

3人目の犯行:ビリー・ガフニー

3人目の犯行:ビリー・ガフニー

1927年2月11日、当時4歳のビリー・ガフニ―がブルックリンのアパートの外で、友達2人と遊んでいたところを連れ去られています。その時のことを友達は「ブギーマンにさらわれた」と証言していたということ。

最初に容疑者となったのが、連続殺人犯のペーテル・クジアノフスキという男でした。しかし、その予想とは裏腹に、ビリーらしき幼児を引きずって歩いているアルバート・フィッシュの姿を見たという目撃証言が得られました。

アルバートはこの事件について、弁護士に殺人の詳細を綴った手紙を送っていました。

「その子をライカーアヴェニューに連れて行きました。ゴミだめです。彼を連れ去ったところからそう遠くない場所に、一軒だけ建つ家があります。裸にして、手足を縛り、ゴミの中から拾った汚い布切れで猿ぐつわをしました。

それから服を焼いてしまいしました。靴はゴミの中に捨てました。翌日の午後2時くらいに、適度な重さのムチを用意しました。自分のベルトを半分に切って、その半分それぞれにさらに20センチくらいの切れ込みを入れて6本の房のように分けたのです。」

この事件でアルバート・フィッシュは有罪となっていますが、ビリーの遺体は未だに発見されていません。おそらく食べたものと思われ、ビリーを食べた時の様子を詳細に綴った手紙の内容を以下に引用しました。

あまりにも惨い内容のため、全文を載せるのは控えさせていただきます。

アルバート・フィッシュの手紙1

「私は坊やの裸のお尻を、血が流れるまで鞭で打ちました。そして、…

…好きな部分の肉は家に持って帰りました。まず耳と鼻と顔や腹から削いだ肉でシチューを作りました。たまねぎとニンジンとカブとセロリを入れて、塩と胡椒で味付けしました…
4人目の犯行:グレース・バッド

4人目の犯行:グレース・バッド

1928年6月3日、アルバート・フィッシュは数日前に見つけた「田舎での仕事を求む。エドワード・バッド(18歳)、15番街ウェスト406」という広告から、エドワードを標的にしました。

アルバートはバッドの家を訪ね、「農家を営んでいるが人手を探している」と自己紹介をしました。そして2度目の訪問でその標的はエドワードからグレースへと変わったのです。

アルバート・フィッシュの手紙で事件解決

アルバート・フィッシュの手紙で事件解決

アルバートはグレース・バッドの両親に、姪の誕生会があると偽って10歳のグレースを自宅から誘い出し、空き家に連れ込んで殺し、その肉を食したのです。

この事件は、解決するまで2年間もかかっており、バッドの家族まで容疑者扱いされていました。事件解決の糸口となったのが、アルバート・フィッシュからバッド家に送られてきた異様な手紙でした。

その手紙が元となりアルバート・フィッシュが逮捕されています。その後1934年にグレース・バッドの頭蓋骨が発見されました。

手紙の内容の一部を引用させていただきました。こちらも大変惨い内容ですので、全文の引用は控えています。

アルバート・フィッシュの手紙2

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