パリ人肉事件の犯人・佐川一政の生い立ちから現在~身長と家族(父/母/弟)・映画化・死去も総まとめ
1981年に発生した「パリ人肉事件」は、その事件名の通り、犯人は被害者を殺害後、屍姦した後、被害者の肉を食らうという、忌まわしい猟奇事件でした。
今回、パリ人肉事件の犯人・佐川一政の生い立ちや、父親・母親・弟といった家族関係、身長が決め手となった逮捕劇、映画化されたその内容や評判、死去した佐川一政の現在についてまとめました。
パリ人肉事件の概要
パリ人肉事件は、1981年6月11日、フランスの首都・パリで起きた事件です。パリに留学していた日本人留学生が友人のオランダ人女性留学生を自宅アパートに呼び出し、背後から後頭部をカービン銃(騎兵銃)で撃ち抜き射殺。
そして、犯人はその場で被害者の衣服を脱がせ、自分も裸になって屍姦した後、遺体から太ももや尻など数カ所の肉をナイフで切り取って生のまま食べました。
犯人によると、太ももの脂肪層はトウモロコシのような黄色をしており、食べるとマグロの刺身のように柔らかかったと言います。
そして、その日の夕食は、被害者の尻と太もも、乳房の肉をフライパンでソテーして食べたそうです。
その後、2日間に渡って被害者の肉に、塩コショウやマスタードなどを付けてみたり、油でカラっと揚げてみたりと、様々な味付けや調理をして味わい、その度に得も言われぬエクスタシーを感じていたのだとか。
しかし6月のパリと言えば、一番蒸し暑い時期で、腐乱による悪臭が立つのを恐れた犯人は、食べきれずに残った遺体をバラバラに解体してスーツケースに詰めると、6月13日にパリ西部のブローニュの森にある池に捨てました。
ところが、この犯人の異様な行動を、たまたま近くを通りかかったフランス人夫婦が目撃しており、怪しいと直感して警察に通報したことで、後に世界中を震撼させることになる、忌まわしき猟奇的殺人事件が発覚するんですよね。
パリ人肉事件の被害者の身元は?
通報を受けた警察がスーツケースを回収して中を調べたところ、バラバラに解体された人間の胴体や頭部、手足が発見されました。
そして発見された遺体の身元を調べたところ、間もなくオランダ人留学生のルネ・ハルデルベルトさんであることが判明。
彼女は裕福なユダヤ人の家庭の出身で、博士号取得のためにパリに留学していた才女でした。犯人とは面識があり、犯行現場となったアパートにも何度か訪問したことがあったものの、深い関係ではなかったそうです。
パリ人肉事件の犯人は“低い身長”からすぐに特定され逮捕される
遺棄されたスーツケースからバラバラ死体が発見されたことで、猟奇的殺人事件として捜査に乗り出した警察は、すぐに犯人を特定することができました。
と言うのも、遺体が入ったスーツケースを投棄した男性を目撃したフランス人夫婦から、その男性が“身長150cmくらいの東洋系の成人男性”との証言が得られたからです。
当時のパリで身長150cmの東洋人成人男性などかなり珍しかったため、すぐに容疑者として佐川一政の名前が浮上することになります。
詳しくは後述しますが、犯人の佐川一政は、幼少期から身体が小さく、逮捕時の身長は152cm、体重は35kgと、かなり小柄だったそうです。
そして、事件発覚から2日後の1981年6月15日、パリ警察が佐川一政の自宅アパートに行くと、彼は全く抵抗することなく素直に犯行を認めたため、緊急逮捕されています。
また、家宅捜索の結果、自宅の冷蔵庫から切断された被害者の遺体の一部が見つかっています。
パリ人肉事件の犯人・佐川一政は犯行を認めるも不起訴処分に…
逮捕後の佐川一政は、自身が犯した犯行を素直に自供するのですが、取り調べの中で語った「昔、腹膜炎を患った」との言葉を、通訳が「脳膜炎」と間違えて訳したため、佐川一政は精神鑑定にかけられることに…。
そして精神鑑定の結果、心神喪失と判断されたことで、佐川一政は結局、不起訴になるとともに、アンリ・コラン精神病院に措置入院することになるんですよね。
翌年、同病院を退院した佐川一政は、帰国した後、東京都立松沢病院に1年間入院しています。
この時、同病院が下した診断結果は、「佐川一政は人肉食の性癖など一切なく、フランス警察に対する欺瞞である」というものでした。当時、同病院の副院長だった金子医師は、次のように語っています。
佐川は精神病ではなく人格障害であり、刑事責任を問われるべきであり、フランスの病院は佐川が1歳の時に患った腸炎を脳炎と取り違えて、それで誤った判断を下したのではないか
そして、日本の警察も全く同じ考えを持っており、佐川一政を逮捕して再び裁判にかける方針を打ち出していたのですが、フランス警察が「不起訴処分になった者の捜査資料を引き渡すことはできない」と拒否するんですよね。
パリ人肉事件はフランスで起こった事件であり、捜査に当たったフランス警察の協力がなければ裁判にかけることはできないことから、日本でも罪に問うことはできなかったようです。
帰国後の佐川一政は、精神病院である都立松沢病院に入院することになったのですが、前述したように同病院での診断結果が、「精神障害ではなく人格障害である」というものだったため、それほど長期入院をさせることができなかったと言います。
結局、佐川一政は15ヶ月ほどで退院することに…彼が帰国したのは1984年だったことから、翌1985年頃には無罪放免となったことになりますね。
関連するまとめ
ジョンベネ殺害事件の真犯人は?父・母・兄の犯人説/性的被害と霊視などの真相まとめ
1996年12月26日、当時6歳のジョンベネちゃんが自宅の地下室から遺体となって発見された事件は、当時センセ…
Mrsjunko / 1395 view
エベンキ族の歴史と現在!特徴や顔・韓国人との共通点や関係性・韓国の反応まとめ
ロシア・中国・モンゴルに移住する「エベンキ族」について、その歴史が注目されています。また、エベンキ族の特徴や…
cyann3 / 1290 view
ルーシー・ブラックマン事件の真実!犯人の織原城二は在日?場所は洞窟やマンション・判決…
日本で起こった「ルーシー・ブラックマンさん事件」について、その真実が注目を集めています。殺害場所は洞窟・マン…
cyann3 / 1241 view
ルーマニア女子大生殺人事件の真相&犯人の現在!ブラッド・ニコラエが益野友利香さんを殺…
2012年8月15日、兵庫県宝塚出身の女子大生である益野友利香さんが、ルーマニアで殺害され金品を奪われた事件…
Mrsjunko / 5047 view
首長族の首輪はなぜ?レントゲン写真と骨格・首輪なし画像と外すタイミングまとめ
タイの少数民族・首長族について、「首輪はなぜ?」という話題があがっています。また、レントゲン写真・骨格、首輪…
cyann3 / 5528 view
ヤノマミ族の現在!出産と子供殺し・コロナ感染も総まとめ【写真付き】
ヤノマミ族とは、アマゾン川流域からオリノコ川にかけて、広く分布している南アメリカ大陸の先住民部族です。そんな…
Mrsjunko / 1021 view
南京リッパー事件の真相と犯人!被害者の詳細・現在の状況も総まとめ
南京リッパー事件の被害者や犯人と事件の真相を現在まで解説しています。2000個もの切断された遺体で発見された…
Mrsjunko / 1794 view
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーだから興味のある記事が見つかる!
フリッツル事件の子供のその後・現在!概要や犯人の動機なども総まとめ
映画『ルーム』で再現されたフリッツル事件は、エリーザベト・フリッツルさんが父親ヨーゼフから24年間自宅に監禁…
Mrsjunko / 6825 view
リトル・ヘラクレスの現在!身長と体重・筋肉とステロイドの噂・家族(父親)や結婚・その…
8歳にして筋骨隆々とボディビルダーとして注目を集めたリトル・ヘラクレスさんですが、その後や現在にも注目が集ま…
sumichel / 1063 view
マクロン大統領とプーチン大統領の仲や関係!絶望し悲壮感漂う画像の真相も紹介
ロシアによるウクライナ侵攻により世界的に孤立を深めているプーチン大統領と、開戦前から頻繁に電話会議を行ってい…
passpi / 676 view
国別の男性平均身長ランキングTOP70【最新決定版】
一般的には日本人よりも外国人の方が男性の平均身長は高いのですが、どの国の男性の平均身長が高いのか気になる人が…
maru._.wanwan / 895 view
タリバンとイスラム国の関係や違いを3つの視点から総まとめ
我々日本人にとってみれば、「タリバンもイスラム国も似たようなもの」との印象がありますが、よくよく調べてみれば…
passpi / 688 view
中村哲医師の結婚や嫁と子供(息子/娘)の情報!脳腫瘍で亡くなった次男も総まとめ
長年パキスタンやアフガニスタンにて活動していた医師の中村哲。彼が2019年に亡くなったあと、家族も注目を集め…
aquanaut369 / 1932 view
ピザ配達人爆死事件と犯人の現在!爆死したブライアン・ウェルズの遺体/映画やアンビリバ…
2003年のペンシルベニア州で、ピザ配達人ブライアン・ウェルズが銀行強盗を起こした直後に、首につけた爆弾が爆…
passpi / 2868 view
アクセスランキング
人気のあるまとめランキング
事件発生: 1981年6月11日
発生場所: フランス・パリ
事件発覚: 1981年6月13日
犯人: 佐川一政(国籍:日本・32歳)
被害者: ルネ・ハルデルベルト(国籍:オランダ・25歳)
犯人逮捕: 1981年6月15日
罪状: 殺人・死体損壊罪・死体遺棄罪
判決: 無罪