デーモン・コア事故の原因は?パロ画像の現場猫・被爆した被害者のその後や現在もまとめ
アメリカの秘密研究所「ロスアラモス研究所」で1945年8月と1946年5月の2度に渡って臨界事故を起こしたデーモン・コア。
今回、デーモン・コア実験の詳細と再現画像、臨界事故が発生した原因、そして大量被爆の被害にあった物理学者のその後、さらに現在も話題になっているデーモン・コアのパロ画像「現場猫」についてまとめました。
デーモン・コアとは…
日本に投下する第3の核兵器に使用される予定だったプルトニウムの塊
デーモン・コアは、アメリカの核兵器開発プロジェクト「マンハッタン計画」で、初期の原子爆弾に使用する“核分裂性コア”として製造されたプルトニウム239の塊で、直径 89mm、重さ 6.2kgの球体をしています。
当初「ルーファス」と名付けられたこのコアは、1945年8月19日に日本に投下する第3の核兵器に使用される予定でしたが、日本の降伏によりその必要がなくなったため、実験用に使用されることになりました。
終戦後、ニューメキシコ州のロスアラモスにあった秘密研究所「ロスアラモス研究所」に運ばれた「ルーファス」は、1945年と1946年の2度に渡って臨界事故を起こしました。
この臨界事故による大量の放射線により、それぞれ1名ずつの物理学者の命を奪ったことから、「ルーファス」はいつしか“デーモン・コア(悪魔の核)”と呼ばれるようになりました。
※より厳密には、「ルーファス」が“デーモン・コア”と呼ばれるようになったのは、2度の臨界事故の後なのですが、本記事では以下、“デーモン・コア”という呼称で統一させていただきます。
デーモン・コアの実験で起きた2度の被爆事故の原因は?【画像あり】
秘密研究所「ロスアラモス研究所」で行われた2度の臨界事故につながる実験は、それぞれ反射板により、どれだけ中性子を反射させれば臨界状態に近づくかを確認するためのものでした。
ロスアラモスで起きたデーモン・コアによる最初の臨界事故
1945年8月21日、物理学者のハリー・ダリアンは、後に「デーモン・コア」と呼ばれるプルトニウムの塊の周囲に、中性子反射体である炭化タングステン製のブロックを徐々に近づけて、臨界が起こる条件を確認する実験を行っていました。
反射板となるブロックを「デーモン・コア」に近付け過ぎると、即座に臨界状態に達して核分裂反応が始まり、大量の中性子線が放出されるという、危険極まりない実験だったんですよね。
しかし、ハリー・ダリアンは、あろうことかブロックを誤って「デーモン・コア」の上に落としてしまうという致命的なミスを犯してしまったのです。
すぐにブロックを払い除けたものの、瞬間的に爆発的な核分裂反応を起こし、臨界状態に達した「デーモン・コア」からは、大量の放射線が放出されることに…。
ハリー・ダリアンは推定5.1シーベルトという致死量の放射線に被爆し、実験から25日後に急性放射線障害により死亡しています。
この臨界事故により、デーモン・コア実験の危険性は十分に認識されたはずだったのですが…
ロスアラモスで起きたデーモン・コアによる第二の臨界事故
ハリー・ダリアンによる最初の臨界事故から、たった9ヶ月後の1946年5月21日、カナダ出身の物理学者 ルイス・スローティンらが、ベリリウム製の中性子反射体と「デーモン・コア」を接近させて、臨界状態が発生する距離の測定実験を行っていました。
デーモンコアについて割と勘違いされてることをまとめてみた。
— 竹@今季は未定 (@naporitan1946) 2019年5月28日
これすら間違ってたらごめん。 pic.twitter.com/Qw8g6wXLz0
ルイス・スローティンらが行ったこの実験は、なんと反射体であるベリリウム製の半球の間にデーモン・コアを組み込み、その隙間にマイナスドライバーの先をこじ入れて間隔を微調整しながら放射線量を測定するという危険極まりないものでした。
実験では未臨界の核分裂性物質としてデーモン・コアが使用され、中性子反射体にはベリリウムが使用されました。
球体状にしたベリリウムを半分にカットし、2つの半球状にしたものの中央にデーモン・コアを組み込みます。
このベリリウム半球の上半分と下半分との間にマイナスドライバーを挟み込み、手に持ったドライバーを動かして半球同士を近づけたり離したりすることで、どの程度の距離で臨界状態に達するのかを検出器で測る、という非常に危険な実験を行ってたそうです。
もちろん挟み込んだドライバーが何らかの理由で外れて、2つの半球体が完全にくっついてしまえば、デーモン・コアは即座に臨界に達して大量の放射線を放出するという超危険な実験だったんですよね。
ほんの小さなミスも許されない実験であることから、アメリカの物理学者リチャード・ファインマンが「ドラゴンの尻尾をくすぐるようなものだ」と批判し、ほとんどの研究者は実験への参加を拒否したほどでした。
しかし、ルイス・スローティンは、1945年に世界で初めて製造された原子爆弾の組み立てにも参加した物理学者で、言わば「プルトニウムを扱うエキスパート」であり、功名心も強かった彼は先頭に立ってこの実験を実施したのですが…。
かくしてスローティンはこの日、何かの拍子に手が滑り、挟み込んだドライバーが外れて2つの半球を完全にくっつけてしまうという致命的なミスを犯してしまうんですよね。
この実験に参加した、スローティンの同僚であるリーマー・シュレーベルは、その瞬間の状況について次のように証言しています。
リーマー・シュレーベル博士は、他の作業に集中するべく実験が行われている場所に背中を向けたそうです。
しかしその瞬間、シュレーベル博士は音を聞きます。その音とは、「スローティン博士が手に持っていたドライバーを滑らせ、ベリリウム半球が完全にくっついてしまった音」だったそうです。
シュレーベル博士は、振り返った瞬間に実験現場から青い閃光が放出されたことを目視し、同時に顔に熱波を感じたと語っています。
関連するまとめ
コソボ紛争の原因や現在!NATOと空爆・地雷・画像と動画・映画もわかりやすく解説
ヨーロッパ南東部・バルカン半島で起こったコソボ紛争について、わかりやすく解説してみました。コソボ紛争について…
cyann3 / 285 view
エド・ゲインの生い立ちと母親!資産や事件・最期と死因・名言と関連映画も総まとめ
50年代のアメリカで殺人を犯し、その遺体を弄んだエド・ゲイン。今回はエド・ゲインの生い立ちと母親など家族、資…
aquanaut369 / 579 view
ベーリング海のカニ漁と現在!日本人の死亡事故・場所や水深と給料・なぜ荒れるのか総まと…
世界で最もやばいと言われるベーリング海のカニ漁は、過酷な環境と重労働で人間の限界を超えた働きが必要とされます…
Mrsjunko / 425 view
ラブロフ外相はプーチン大統領の犬?2人の仲や関係まとめ
ロシアのラブロフ外相と言えば、プーチン政権の下、実に18年以上に渡ってロシアの外務大臣を務め、“プーチンの犬…
passpi / 325 view
ムンバイ同時多発テロの犯人と日本人犠牲者!事件の場所と首謀者の動機・その後現在・映画…
2008年11月26日夜からインドで起こったムンバイ同時多発テロは、4日間に渡って10カ所で起こり、襲撃犯9…
Mrsjunko / 222 view
ロックフェラー家の資産!家系図やアメリカ5大財閥・邸宅を売却の話題まとめ
ロックフェラー家について、資産に関する話題が挙がっています。また、ロックフェラー家の家系図やアメリカ5大財閥…
cyann3 / 247 view
黒崎愛海さん不明事件の犯人と現在!ニコラス・セペダの犯行動機・フランス移送や判決まと…
2016年12月4日、当時筑波大学3年でフランスに留学中の黒崎愛海(なるみ)さんが行方不明になった事件で、元…
Mrsjunko / 165 view
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーだから興味のある記事が見つかる!
イスラム国の女性の扱いが酷い!性奴隷の実態・服装や難民キャンプを総まとめ
過激なテロ組織として知られているイスラム国。彼らは女性の扱いが酷いとされていて、性奴隷も問題視されいます。今…
aquanaut369 / 140 view
中村哲医師の結婚や嫁と子供(息子/娘)の情報!脳腫瘍で亡くなった次男も総まとめ
長年パキスタンやアフガニスタンにて活動していた医師の中村哲。彼が2019年に亡くなったあと、家族も注目を集め…
aquanaut369 / 375 view
トンガ王国が東日本大震災で支援した義援金の金額は?国家予算で比較した結果も紹介
2022年1月15日、トンガ王国で1000年に1度とも言われる大規模な海底火山の噴火が発生しました。 これ…
passpi / 220 view
ヤノマミ族の現在!出産と子供殺し・コロナ感染も総まとめ【写真付き】
ヤノマミ族とは、アマゾン川流域からオリノコ川にかけて、広く分布している南アメリカ大陸の先住民部族です。そんな…
Mrsjunko / 210 view
コソボ紛争の原因や現在!NATOと空爆・地雷・画像と動画・映画もわかりやすく解説
ヨーロッパ南東部・バルカン半島で起こったコソボ紛争について、わかりやすく解説してみました。コソボ紛争について…
cyann3 / 285 view
イスラム国日本人人質事件で湯川遥菜と後藤健二はなぜ殺された?最期・切断写真・モールス…
2015年1月、シリア国内でイスラム国に拘束されていた日本人人質の湯川遥菜さんと後藤健二さんが、相次いで殺害…
Mrsjunko / 512 view
カニバリズムの事件や現在!病気の民族・中国/日本/世界の歴史・有名人や映画など総まと…
カニバリズム(食人)という言葉には嫌悪感を覚えるのではないでしょうか。そんなカニバリズムの世界各国の歴史や有…
Mrsjunko / 284 view
アクセスランキング
人気のあるまとめランキング
![Celeby[セレビー]|海外エンタメ情報サイト](file/image/202510/fd2da5036cd69f9866bb316a630be8c4.jpg)








大きな半球状の物体の中央にある小さな球体の中にデーモン・コアが組み込まれています。